平成29年6月議会一般質問(全文)

自由民主党の松尾和久です。

 

まず初めに、女性の活躍推進についてお伺いいたします。

少子高齢化、人口減少社会という構造的課題に直面する中、我が国が持続的に成長していくためには、女性や高齢者など、これまで就業希望を持ちながら、その機会が十分に提供されてこなかった方々にも就業していただき、労働参加率を向上させていくことが不可欠であります。

とりわけ、約270万人にも上るとされる、育児や介護などの理由から働く上で制約があり、適当な就職先が見いだせずにいる女性は我が国最大の潜在力です。

女性の活躍は、人手不足における労働力確保というだけでなく、企業をはじめ社会全体の成長に欠かせないものであり、女性にとって働きやすい環境を整備することは喫緊の課題となっています。

特に本県では高齢化が全国に先駆けて進行しており、人口増減率が全国39位と深刻な状況に瀕しています。

新聞社の調査によると6割近い県内企業から従業員不足の声が上がっています。

大手志向が強い昨今の就職状況を鑑みると、中小企業が大半を占める本県にとって厳しい状況ではありますが、その一方で、大企業よりもやりたいことができる中小企業を選ぶ優秀な学生も多くおり、就職に際してはワーク・ライフ・バランスを重視する意識も強まっています。

中小企業にとって、福利厚生面で大企業に勝つことは難しいことかもしれませんが、経営戦略として仕事のやりがいや人材育成、仕事と生活の両立支援制度を充実させることは可能であり、人材の確保にもつながる大きな武器ともなります。

大手調査会社の調査では、管理職に占める女性の割合は、企業規模が小さい企業ほど高くなっています。

小回りが利き、トップの判断で職場環境を変革できる中小企業こそ、多様性を確保し、ピンチをチャンスに変えていくことができるのではないでしょうか。

ぜひ、女性が働きやすく、働きがいのある県、ナンバーワンを目指していただきたいと考えております。

女性活躍を推進するには、制度改革、人材育成、意識改革の3つが重要であり、中でも意識改革の部分はトップダウンでメッセージを発信することが大切です。

昨年の12月に本県選出の塩崎恭久厚生労働大臣がイクボスを宣言いたしました。

働き方改革の旗振り役である厚生労働大臣の宣言によって、その機運が高まっていくことを期待しております。

また、資生堂の魚谷社長は「トップが強く働きかけない限り、組織に変化をもたらせない」と主張しておられますが、私も同感であります。

女性が活躍する社会を実現するためには、職場環境のみならず、家庭における男性の夫として、父親としての役割も重要であり、企業内での男性の育休取得や、家事への参加に対する理解と、それを当たり前と受け入れる雰囲気作りが必要であります。

その為にはトップが理解を示し、旗振り役となって取り組んでいくことが不可欠であると考えます。

このような中、県では知事のリーダーシップのもと、愛媛県版イクボス「ひめボス」の輪の拡大に取り組んでおられます。

トップが組織を変えていく意思表明であるひめボス宣言は組織変革の第一歩であり、重要な取組みだと思います。

制度改革、人材育成、意識改革どれをとっても時間も人も費用もかかり、多岐にわたる取組みが必要です。

今後も、女性活躍とひめボスを複合的に推進し、地域人材の確保、ひいては地域経済の活性化につなげていただきたいと思います。

そこでお伺いいたします。

女性の活躍推進については多角的に取り組むべき課題だと思いますが、県では、ひめボスを中心とするトップの意識改革をはじめ、女性の活躍推進についてどのように展開するのか、お聞かせください。

 

次に、私立幼稚園の人材確保策についてお伺いいたします。

子ども・子育て支援新制度の実施に伴う人材需要の増加を受け、とりわけ幼児教育の質を支える優秀な人材の確保が喫緊の課題となっております。

その背景として、保育の受け皿拡大を図るため、国・地方を挙げて、施設整備や保育士の確保に向けた取り組みが積極的に行われていることが挙げられます。

施設は整備したものの、それを支える人材の不足により、都市部での待機児童の解消は、目論見通りに進んでいない自治体が多いようであり、ここにきて、「保育士」の確保の問題が大きくクローズアップされています。

保育士が不足している要因の一つとして、他の業種との賃金格差が上げられますが、特に、待機児童問題が深刻な東京、大阪など都市部では、保育士を確保するため、待遇面の改善のみならず、支度金や家賃全額補助を行い、地方から働き手を確保しようとする動きも年々顕著になってきています。

このような中、平成28年6月に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」において、保育士と全産業の女性労働者との賃金格差の現状を踏まえ、保育士の処遇を改善する方針が示され、29年度の国予算に所要の経費が盛り込まれました。

また、保育所に加え、子ども・子育て支援新制度に移行した私立幼稚園及び認定こども園についても同様の措置が講じられることになっております。

幼稚園教員の確保や離職防止などが課題となる中、新制度に移行している園のみの処遇改善が進むこととなれば、私学助成を選択する私立幼稚園の人材難が更に深刻化することにもなりかねません。

このため、文部科学省においては、新制度に移行せず、私学助成を選択する私立幼稚園についても、今年度から、各園が通常のベースアップに上乗せする形で処遇改善を行う場合に、国と県で補助する制度を打ち出したところであり、人材確保に大いに資するものと期待しております。

文科省が制度を打ち出す以前から、県単独で幼稚園の人材確保策を講じている埼玉県などの例もありますが、本県の未来を担う子供たちを育むためにも、幼児教育の質の維持・向上が不可欠であり、優秀な幼稚園教員の確保を図る上で、処遇改善は大きな課題であります。

人材不足にあえぐ私立幼稚園が、優秀な人材を安定的に確保するためにも、処遇改善に積極的に取り組む園に対し、国・県の継続的な支援が必要と考えます。

そこでお伺いいたします。

県では、私立幼稚園の人材確保支援について、どのようにお考えか、御所見をお聞かせください。

 

次にがん対策の推進についてお伺いいたします。

がんになってもお互いに支え合い、安心してくらしていける地域社会を実現することを決意して制定された「愛媛県がん対策推進条例」の施行から7年が経過しました。

条例施行後は、県民総ぐるみでがん対策を推進するため、県議会がん対策推進議員連盟はもとより、行政、がん患者団体や保健医療関係者、経済団体など各界の幅広い委員から構成される「愛媛県がん対策推進委員会」において、本県のがんを取り巻く状況や必要な施策等について、様々な議論が重ねられてきました。

また、平成25年3月には第2期の「愛媛県がん対策推進計画」が策定され、従来の予防・検診、相談支援、医療、緩和ケアなどのほか、新たに「がん教育」「就労支援」なども施策に追加されるなど、更なる充実が図られてきたところであります。

このような中、国においては、昨年12月に、10年ぶりに「がん対策基本法」が改正され、基本理念として、がん患者が尊厳を保持しつつ安心して暮らすことのできる社会の構築を目指し、適切ながん医療のみならず、福祉的支援、教育的支援など社会的な支援を受けられるようにすることが追加されたほか、事業主に対し、がん患者の雇用の継続等に配慮を求めることや、希少がん・難治性がんの研究促進など、多くの項目が、新たに盛り込まれました。

今年の夏には、この改正がん対策基本法の理念を踏まえ、国の第3期となる「がん対策推進基本計画」が策定される見通しです。

そこでお伺いいたします。

現行の「愛媛県がん対策推進計画」は、本年度末をもって、5年間の計画期間が満了しますが、これまでのがん対策の取組みをどのように評価するのか、また、次期計画の検討をどのように進めていくのか、お聞かせください。

 

次に、グローバルGAP等の認証取得支援の取組みについてお伺いいたします。

ご案内のとおり、本県では果樹農業を筆頭に、安全・安心かつ高品質な農産物が数多く生産されており、県では知事自らが先頭に立ったトップセールスをはじめ、営業本部による各方面への精力的な売込みなど、広く国内外をターゲットとした販路開拓にご尽力されているところであります。

こうした中、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックの大会組織委員会は、本年3月、選手村などで使われる食材の調達基準を決定し、農産物については、リオ五輪と同様に、国際的な生産工程管理の認証制度であるグローバルGAP等の認証取得が必須要件とされました。

具体的には、欧州でスタートして世界で最も普及しているグローバルGAP、国際水準に対応した高度な日本版GAPであるJ(ジェイ)GAP(ギャップ)アドバンスのほか、国の定めるガイドラインに準拠した各県のGAP認証も含むとされたことから、国においては、2017年から2020年をGAP認証取得促進の集中期間と位置付け、2019年度末までに取得農家などの数を現在の3倍以上とする目標を立てるなど、取組みを強化することとしております。

また、このグローバルGAP等については、単に東京オリンピック・パラリンピックへの対応に止まらず、今後、国内外における食品の取引条件として位置付ける動きが広がってくるのは避けられない状況にあると思うのであります。

GAP認証取得には、多額の経費負担や審査への対応など、クリアすべき課題も浮き彫りとなっていますが、県産農産物の競争力を高め、海外輸出も含めた販路拡大を図っていくためには、この機会に広く県内の生産者を対象に、GAP認証取得を積極的に推進していく必要があると考えます。

そこでお伺いいたします。

県は、グローバルGAP等の認証取得について、どのように支援し、推進していくのか、御所見をお聞かせください。

 

次に、JR松山駅付近連続立体交差事業についてお伺いいたします。

JR松山駅付近連続立体交差事業は、県都松山の陸の玄関口に相応しい魅力あるまちづくりを目指し、松山市の施行する「松山駅周辺土地区画整理事業」と一体的な整備を進めているものであります。

本県の空の玄関口「松山空港」、海の玄関口「松山観光港」は、これまで順次整備が進められて参りましたが、陸の玄関口であるJR松山駅の整備は遅れをとっていました。

しかしながら、平成16年度にJR松山駅付近連続立体交差事業着工準備が採択され、19年度には都市計画決定、20年度には都市計画事業認可となり、長年の夢が実現に向け、動き出したものであります。

ご案内のとおり、現在のJR松山駅周辺地区は、JR予讃線と車両基地・貨物駅により市街地が東西に分断されており、踏切による交通渋滞が慢性化するとともに、駅周辺の均衡ある発展が著しく阻害されているほか、消防活動が困難な防災上危険な市街地が存在するなど、魅力あるまちづくりを進めていくうえで、大きな課題となっておりました。

このような課題を解決するため、連続立体交差事業や土地区画整理事業とともに、路面電車の延伸や駅前広場の再整備が進められることとなり、四国最大の都市である松山市の交通拠点としての機能充実はもとより、周辺圏域の活性化にも大きな効果をもたらすものと期待されております。

駅周辺においては、更地や新築工事を見かけるなど、着実に事業が進んでおり、石手川付近の行き違い線区間の工事や伊予市・松前町に移転する新車両基地・貨物駅の造成工事も徐々に完成に向かっている様子がうかがえ、今後は、JR松山駅付近の高架工事が本格的に動き出すものと期待しております。一方では、先般、完成時期が4年伸びるとの発表もあり、早期の完成を望む声や歩みを心配している声も聞こえてきます。

そこでお伺いいたします。

JR松山駅付近連続立体交差事業の現在の進捗状況と今後の見通しはどうか、お聞かせください。

 

次に、松山外環状道路の整備状況についてお伺いいたします。

松山外環状道路は慢性的な渋滞が起こる松山環状線の外側に位置し、松山港や松山空港、松山インターチェンジを結ぶとともに、国道196号や56号、33号、11号といった松山市内と郊外をつなぐ主要な国道を連絡する地域高規格道路で、市内の渋滞解消はもとより、松山市外からのアクセスを改善することが期待されており、現在整備が進められております。

松山空港の利用促進という観点からみても、以前は、最寄りの松山インターから松山環状線を経由して、空港に至る所要時間は30分かかっており、これは全国の拠点的な空港の中でワースト5に入るアクセスの悪さでありましたが、松山外環状道路インター線と、空港線が開通することによって、松山インターから松山空港までの所要時間は30分から10分に短縮されるなど、松山市民のみならず、市外から松山空港を利用する方にとっても、大きな利便性の向上が見込まれるところであります。

平成28年12月に古川インターチェンジから市坪インターチェンジまでの1.8kmが開通し、国道33号から国道56号までの4.8kmの松山外環状道路インター線が全線開通いたしました。

これにより、国道56号から松山インターまでの所要時間が20分から4分へと8割短縮されるなど、松山市西部、松前町方面から高速道路への利便性が向上いたしました。

さらには、交通の分散により、「主要渋滞箇所」である天山交差点等の渋滞緩和も期待されています。

また、交通事故の減少にも大きく貢献しており、インター線全線開通前の、井門インターから古川インターが開通した際には、国道33号における交通事故が約1割減少し、その中でも追突事故は約3割減少したとのことであり、インター線の全線開通によって更に効果が出ているのではないかと思います。

他方、空港線は余戸南から北吉田に至る、約3.8kmで現在工事が進んでいます。

国体開催までの本線開通は難しいとのことですが、側道が空港まで開通する見込みであり、来県者の利便性に大きな効果を発揮するものと思います。

このように松山インターから松山空港までの事業は、概ね順調に進んでおり、空港までの全線開通が待ち遠しいところであります。

この松山外環状道路が、更なる効果を発揮するためには、県の平成30年度の重要施策要望にも挙げて頂きましたが、国道33号から国道11号へ向けての整備が必要であると考えます。

国道33号から東へ向かう利用者からは、国道11号へ繋がる区間の早期実現を強く望む声が聞こえてきます。

先般、松山市議会の自民党メンバーとともに国に対して、要望活動を行いました。

石井国土交通大臣、田中副大臣、そして事務次官にそれぞれ要望書を直接手渡すことができ、事業化へ向けての地域の想いを伝えることができました。

県としても力強く推し進めて頂いていることは大変ありがたく、県も、市も、我々議員も、住民もいろいろな立場で声を上げ、国に対してその必要性と、地域の想いを伝えることが重要だと考えております。

今回の要望活動ではそういった想いを伝えることができたのではないかと考えております。

そこでお伺いいたします。

松山外環状道路の整備状況と、国道33号から国道11号までの区間について今後の見通しをお聞かせ下さい。

 

次に、民活運動部活動支援事業についてお伺いいたします。

昨今、働き方改革が叫ばれる中、小中学校教員の時間外労働の多さが指摘されています。

本年4月に文部科学省が公表した「公立校教員の勤務実態調査結果」では、学校内勤務時間が週60時間以上の教諭が小学校で33.5%、中学校で57.7%に上っています。

週40時間までとされている労働基準法に基づくと、週20時間以上の時間外労働をしていることとなり、月80時間超が目安の「過労死ライン」を上回る数字であることが新聞でも取り上げられていました。

先生方にお話を伺いますと、「授業を充実したものにしようとすれば、準備に時間がかかる」「部活動の顧問などをすれば、授業と部活動との時間が必要でどうしても勤務時間は長くなる」などの声がありました。

実際、学校現場の教員は、授業や部活動のみならず、保護者からの苦情対応や地域行事への参加、生徒指導など、多岐にわたる役割を担っており、重責を果たしている教員の時間外勤務が増加するのは、いわば当然の結果であります。

先般6月1日に出された国の「教育再生実行会議第10次提言」では、「今日の日本の学校教育は、教師の長時間勤務に支えられている状況にあり、この状況が続けば、学校現場の持続可能性を維持することは困難であると言わざるを得ない」と警鐘を鳴らすと同時に、「教師の長時間勤務に支えられている状況は既に限界に来ており、教師の業務負担の軽減が喫緊の課題」とされております。

これら教員の長時間勤務の原因の一つとして、10年前の調査と比較して、中学校における「部活動」の時間が特に増加していることが挙げられており、「学校による部活動」から「地域による部活動」への持続可能な運営体制の整備を進めるよう提言されています。

実際、部活動の現場では、スポーツ経験のない教員が運動部の顧問になるケースや、スポーツ経験のある教員でも、顧問となった部活動の競技経験がないことなどが多々あるようであります。

このような場合、顧問となった教員は、未経験の競技の研修などを受けなければならず、精神的負担も大きくならざるを得ません。

このような状況を踏まえ、国では地域人材や民間事業者等を活用し、部活動指導員の配置を促進することとしており、厳しい環境に置かれている教員の負担軽減につながるものと期待しているところであります。

しかしながら一方で、部活動は、やはり教育の一環であり、思春期の子供たちの人間形成の大切な時期に、友情や努力、忍耐、達成感など、部活動で学ぶべきことは多くありますが、教育的側面から考えますと、教員資格を持たない外部指導員にどこまでの責任を負ってもらうのか、制度として確立していくには大変な試行錯誤が予想され、一抹の不安を拭えないのも事実であります。

山口県宇部市では今年度、地域の外部人材を嘱託職員として採用し、公立中学校の部活動に派遣する「部活動指導員制度」を新設しました。

指導員の勤務時間は1ヶ月20時間程度とし、報酬は月額24,000円とのことでありますが、指導員には年2回、体罰の禁止や、安全管理の徹底、教育的意義などの研修を開催するとのことであります。

教員の負担軽減に向けた新たな取り組みが始まっております。

本県においても、今回の補正予算案に、「民活運動部活動支援事業費」を盛り込み、新たな運動部活動指導体制の構築に向けた実践研究に取り組まれるとのことでありますが、教員の負担軽減や子どもたちの部活動の充実のためにも大変意義あるものと考えます。

そこでお伺いいたします。

教員の多忙化解消に向け、県として民活運動部活動支援事業にどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。

平成29年6月議会一般質問(質問項目)

29.6

ひめボスを中心とするトップの意識改革をはじめ女性の活躍推進について、どのように展開するのか。
教員の多忙化解消に向け、民活運動部活動支援事業にどのように取り組んでいくのか。
私立幼稚園の人材確保支援について、どのように考えているのか。
県がん対策推進計画は、今年度末で計画期間が満了するが、これまでのがん対策の取組みをどう評価するのか。また、次期計画の検討をどう進めていくのか。
GLOBALG.A.P.等の認証取得について、どのように支援し、どう推進していくのか。
JR松山駅付近連続立体交差事業の現在の進捗状況と今後の見通しはどうか。
松山外環状道路の整備状況と国道33号~国道11号の区間についての今後の取組みはどうか。

平成28年12月議会一般質問(全文)

おはようございます。

自由民主党の松尾和久です。

先般の台風16号は日本各地に大きな爪痕を残していきました。犠牲となられた方のご冥福をお祈りし、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。

この夏行われました参議院選挙は18歳、19歳に選挙権が与えられて初めての選挙でありました。投票率は高かったとは言えませんが、投票行動を通じて政治に参画した意義は大きいと思います。これから、この若者たちが政治に希望をもって、関心を持ち、政治に参画してくれるかどうかは、私たち政治に携わる者の責任でもあると思います。これからも襟を正して、子どもや若者が夢を持てる社会を実現するために、信頼される政治を目指して地道に取り組んで参りたいと思います。

そんな想いを持ちながら子どもへの支援、防災対策などを中心に質問をさせて頂きます。

まず初めに、子どもの貧困対策についてお伺いいたします。

厚生労働省が2014年にまとめた「国民生活基礎調査」によると、大人も含めた所得の低い人の割合を示す「相対的貧困率」は16.1%でした。ここで言う貧困率とは経済協力開発機構(OECD)の基準を用いて、収入から税金などを差し引いた全世帯の可処分所得を1人当たりに換算して低い順に並べ、中央の額の半分に満たない人の割合であります。この調査の行われた2012年の場合は、所得が122万円未満の人の割合を指しています。

そして、この調査を行った2012年のこれらの世帯で暮らす18歳未満の子どもを対象にした「子どもの貧困率」は16.3%で1985年の統計開始以来、初めて「相対的貧困率」を「子どもの貧困率」が上回りました。

16.3%というのは、子どもの6~7人に1人が貧困状態にあるということです。

「子どもの貧困」という状況は子どもの育ちにどういった影響を及ぼすのでしょうか。

まず、学力に影響することが明らかになっています。文部科学省が一昨年の3月に発表した、お茶の水女子大学による平成25年度全国学力・学習状況調査の結果分析によると、世帯収入が高いほど子どもの学力が高い傾向があったとされています。言い換えれば、世帯収入の低い家庭の子どもほど、全国学力・学習状況調査の正答率が低い傾向にあるということであり、家庭の経済格差が学力格差を生んでいると言えるのではないでしょうか。

また、学力のみならず、子ども期に貧困であることは、健康状態や体質にも影響することを示した調査結果もあるようです。

さらには、現代の課題である親の働き方なども原因として、特にひとり親家庭など家庭における親と子の関わりが弱くなってしまうと、子どもは孤独感を持ってしまい、子どもの孤立を招くことにもつながってしまうのではないでしょうか。子どもの孤立は引きこもりや不登校などいろいろな問題の原因になりかねず、子どもの居場所を確保していくことも非常に重要なことであります。先にも述べましたとおり、子どもの居場所づくりが必要とされる今日、その担うべき役割は今後益々、重要となってくると思います。

こうした各種調査結果や、実態を受け、国では2013年に子どもの貧困対策法を制定し、大綱も定めてきました。また、昨年の12月には子どもの貧困対策会議において「すべての子どもの安心と希望の実現プロジェクト」を決定し、ひとり親家庭、多子世帯等への支援の充実を図ろうとしております。同プロジェクトは今年2月に愛称を「すくすくサポート・プロジェクト」と決定し、子どもの居場所づくりや、幼児教育無償化へ向けた取組みの段階的推進、高校生等奨学給付金事業の充実など、生活、学び、仕事、住まいを支援し、ひとり親家庭等を社会全体で応援する仕組みの構築を目指しています。

県においても、未来を担う子どもの希望を支える取組みの充実を図っていくことが求められていると考えます。家庭の事情によって進学できない、それによって夢をあきらめてしまう子どもを1人でも少なくし、家庭の事情に左右されることなく、すべての子どもが夢に向かってチャレンジする機会を持てる社会を創っていくことが、愛顔あふれる愛媛県の実現に不可欠だと考えます。

そこでお伺いいたします。

子どもの貧困とその連鎖を食い止めるため、県としてこれまでどのように取り組んでこられたのか、また、今後の対応をどう考えておられるのかお聞かせください。

 

次に児童館の活用、充実策についてお伺いいたします。

児童館は児童福祉法第40条に基づいた児童厚生施設で、児童に健全な遊びを与え、その健康を増進し、または情操を豊かにすることを目的とする施設であります。

現在県内では公設公営、公設民営、民設民営と、その設置、運営形態は様々でありますが、それぞれの地域において子どものみならず、その保護者の皆さんも、交流、相談などの場として利用されております。

県では「えひめこどもの城」が所管の児童館となりますが、「えひめこどもの城」にも県内各地から利用者が訪れ、遊具を使って思いっきり体を動かせて遊べる子どもはもちろんのこと、子育て世代の保護者からも親しまれているところであります。

私の地元、松山市内には、県が所管するえひめこどもの城を含めて児童館が9か所あり、2010年の段階で、一児童館あたりの児童数は約9,500人と四国の市町の中でも多いことから、もう少し整備されてもいいのかなとは思いますが、児童厚生員などの人員配置や設備は他の市町と比べても充実しております。

私の子どもたちも時折、近くの児童館に母親や、おばあちゃんに連れられて遊びに行っています。小物を作ったり、児童館で知り合った友達と遊んだりして、楽しかったと言って帰って参ります。

この児童館では年間約57,000人、一日平均182人の利用者があります。子どもの遊び場として、子育て世代の保護者同士の触れ合いの場として欠かせない場となっております。

一方で、児童館の設置は各市町によって充実度に差があり、県内の児童館でも児童厚生員の配置や、児童館の活動などにはばらつきがあるのが現状であります。

また、児童館が果たすべき本来の機能・役割は「遊びを通じた子どもの健全育成」でありますが、平成23年3月31日に厚生労働省より発出された「児童館ガイドライン」では、その他に「日常の生活の支援」や「問題の発生予防・早期発見と対策」、「子育て家庭への支援」等も含まれております。しかし、現在では、地域の皆さんや保護者の皆さんも遊び場としての児童館は認識されておりますが、加えて児童館が核家族化が進む中で子育てに悩む保護者や家庭に対する支援活動、友達との人間関係に悩む子どもへの相談対応、学校や地域との連携機能など多くの役割も担っていることは、児童館が地域における児童福祉の拠点であるにも関わらず、残念なことにあまり認識されていないように思います。

言うまでもなく、子どもの健全な育成には切れ目のない支援が必要となります。児童館は0歳児から18歳未満の児童が利用できる、つまり、

子どもが18歳になるまで切れ目のない支援ができる貴重な社会福祉施設であります。

県内の市町において同レベルのサービスが受けられることが、最も望ましいことではありますが、県には、児童館がさらに活用されるよう、積極的に取り組んで頂きたいのであります。

そこでお伺いいたします。

県は、県内の児童館がさらに充実した施設となるよう、今後どのように取り組まれていくのかお聞かせください。

 

次にスクールサポーター制度についてお伺いいたします。

最近の少年非行を見ると、全国的には刑法犯の検挙・補導人員は、平成16年以降12年連続で減少しており、本県におきましても、平成27年の刑法犯の検挙・補導人員は588人で、10年前(1,342人)の半数以下になっているなど、全国と同様に数字的には良好に推移している状況が窺えます。

しかしながら、最近、埼玉県東松山市において、中学生を含む少年グループによる傷害致死事件が発生しておりますし、県内でも今年に入り、松山市で男子中学生が、万引き後に保安員に怪我をさせた強盗致傷事件や、西条市で男子高校生が自宅に放火した事件など、少年による社会の耳目を集める凶悪な事件が後を絶たない状況にあります。

また、携帯電話やインターネットの利用をきっかけとして、児童・生徒が児童買春や児童ポルノの被害者となる事件のほか、児童虐待やいじめ事案に関する報道をよく耳にするなど、少年を取り巻く環境は、依然として憂慮すべき状況にあると感じています。

そこで、少年非行を防止し、少年の健全育成を図るためには、警察活動のみならず、学校、地域が一体となった、児童・生徒に対する非行防止対策や非行少年等の立ち直り支援が不可欠であると考えております。

例えば、教育現場においては、いじめ事案をはじめ、校内暴力や問題行動を行う児童等への対応、さらには、学校・通学路等における安全確保対策に取り組んでおりますが、この種の問題は、学校と警察だけでなく、地域が連携し一体となった取組みが大切であると考えます。

こうした学校、警察、地域の連携を具現化するものとして、県内ではPTAや防犯ボランティア団体等が、平成28年8月現在で全国10番目に多い1,559台のいわゆる「青パト」による自主防犯活動を県内全域で行っているほか、県警では学校と警察のパイプ役として活動するスクールサポーター制度を導入し、少年の健全育成を目的に教育現場において、様々な活動に取り組んでいるとお聞きしております。

このスクールサポーターは、本県では平成24年度に2人、平成27年度には2人を増員し、現在4人が配置されていると伺っております。

学校現場では教員が対応しづらいケースの時に、このスクールサポーターが居て頂けることは大変心強いとの声も聴いており、今後も制度の充実と粘り強い活動に期待するものであります。

少年は、「地域の宝、愛媛の宝」であり、その少年が健やかに成長することは、県民すべての願いでもあります。

私も県民の1人としてこのスクールサポーターの活動が、少年を非行に走らせず、また、被害に遭わせないことに寄与し、少年の健全育成、ひいては、安全で安心な愛媛づくりが促進されるものと期待しております。

そこで、県警本部長にお伺いいたします。

県警察が所管しているスクールサポーター制度の概要と現在の活動状況についてお聞かせください。

 

次に、防災対策の観点から、豪雨対策と、ため池の整備についてお伺いいたします。

まず、豪雨対策についてお伺いいたします。

昨年9月に鬼怒川流域に甚大な被害をもたらした「関東・東北豪雨」や、一昨年8月に広島市における大規模な土砂災害の原因となった「平成26年8月豪雨」に象徴されるように、近年、雨の降り方が局地化、集中化、激甚化し、全国各地で観測史上最大雨量を記録する豪雨が頻発しております。

今年6月の梅雨前線では、熊本県において国内で観測史上4番目の時間雨量150mmという猛烈な雨となり、同県の木山川(きやまがわ)では、整備が完了している箇所で、計画規模を超える洪水により堤防が決壊し、広範囲にわたり浸水被害が発生しました。また、熊本市や宇土市(うとし)等では、民家の裏山で土砂崩れが発生し、5名の尊い命が犠牲となっています。

このような中、県が管理する河川においても、背後に市街地や公共施設など重要な施設を抱え、堤防が決壊した場合、大規模な被害につながる恐れのある箇所の延長は54kmに及ぶと聞いております。また、県内の1万5千箇所を超える土砂災害危険箇所のうち、保全人家5戸以上の危険箇所に限っても、その施設整備にかかる着手率は、約40%と聞いており、今後、益々、激甚化する豪雨により、甚大な被害が発生することを危惧しているところであります。

県においては、これまで、計画的に洪水対策や土砂災害対策などの施設整備を進めておられますが、今後、地球温暖化などの影響により、豪雨の発生リスクの高まりが懸念されている中、全国各地で発生しているような想定を超える豪雨から、県民の安全・安心を確保する対策も講じる必要があるのではないかと考えております。

そこでお伺いいたします。

県では、大規模な豪雨に備えた洪水対策や土砂災害対策に、今後どのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。

 

次に、

農業用ため池の整備に関してお伺いいたします。

先ほども触れました6月の梅雨前線豪雨では、南予地域を中心として、断続的な、また局地的な集中豪雨により、八幡浜市のみかん園で地すべりの恐れがあるとして近傍の住民に対して避難指示が発令されたほか、各地で土砂崩れが相次ぐなど多くの被害が発生しました。

このような中、6月23日には西予市において、ため池が決壊したという報道がありました。ため池自体は江戸時代に造られており、近年では堤体の補修箇所が増えるなど、老朽化がかなり進んでいたとのことで、幸い、早い段階での避難指示等により人的被害はなかったものの、一部で床下浸水や農地への流出土砂の流入等の被害があったとのことでした。

また、本年4月に発生した熊本地震においても、複数のため池にひび割れ等の被害が発生したと聞いております。

ため池に被害があると、そこを水源として農業を営んでいる農家の皆さんは大変な打撃を受けることになります。その大切なため池を守るため、農家の皆さんは協力して、普段から土手の草刈りや、水の管理など行っております。

言うまでもなく、ため池は農家にとって貴重な水源であるとともに、農村のシンボル的な景観や多くの生き物を育む場などの多面的機能を有しており、地域農業のため、そして豊かな農村環境のため、地域にとって欠かせない重要な施設であります。

しかしながら、3千を超える本県のため池は、その約8割が築造後百年以上経過していると言われており、今回のような豪雨はもとより、近く発生が想定されている南海トラフ地震に直面しても、決壊という最悪の事態に至ることのないよう、平時から適切な管理も含めて、ため池の老朽化対策及び耐震対策を推進していく必要があると考えます。

そこでお伺いいたします。

本県のため池の老朽化対策及び耐震対策の現状と、今後の対応についてどのように取り組んでいくのかお聞かせください。

 

最後に、松山市の水問題についてお伺いいたします。

先月30日、長期的水需給計画を検証していた松山市は、新たな水源として確保する必要のある不足水量を、日量4万8,000トンから4万トンに縮小するとの試算を公表しました。

今回公表した不足水量4万トンについて、市が設置した有識者や各種団体の意見を聴く「水資源対策検討委員会」では、「都市リスクに関する水量は、含めるべきではない」との意見や、「当然見込むべき」との意見など、賛否両論が出され、翌日の市議会の「水資源対策検討特別委員会」においては、一部に肯定する意見はあったものの、「恒常的に必要とする水量としては過大である」「集合住宅への新方式の追加は水不足とは無関係」などの批判的な意見が相次いだとマスコミ各社が報道していました。

平成6年の大渇水から20年以上が経過し、松山市が渇水問題の解決策として西条分水を決定してからも12年が経過した今日、松山市においては、市民の節水意識が向上し、補助制度創設により節水家電が普及した現状や、将来的な人口減少傾向などに鑑みたとき、黒瀬ダムからの分水ありきの議論だけで、松山市の水問題は解決するのでしょうか。

そもそも、平成16年の長期的水需給計画において、日量4万8,000トンが不足するとされた当時、平成27年度の松山市民の1人1日当たりの水使用量を310リットルと推計されましたが、平成26年では、281リットルまで減少しており、正に中核市で最も節水意識の高い都市となりました。この市民の努力だけでも日量約1万5,000トンが不要となる計算になります。

また、全国で「想定外」の異常気象が頻発していることから、これから都市の将来計画を考える上で様々なリスクを考慮することは必要とは思いますが、渇水を都市リスクというのであれば、まずは、渇水時のみ必要となる「臨時水源」を確保することで実効性のある対応を考えるべきではないかと思うのであります。

平成26年9月議会の一般質問において、私から松山市の水問題について質問した際、知事から「4者協議の状況を踏まえまして、広域調整を図る立場から、西条市と松山市がともに将来の安定した水利用を確保し、地域の発展につながるような方策を県として提案する時期が来ると思っている」との答弁がありました。その後、県は、平成27年8月に「西条と松山の水問題に関する6つの提案」を発表し、両市に提案されました。

「西条、松山両市の水問題を一緒に解決しませんか」との呼びかけから始まる、「西条の水文化を将来にわたり守るため、県営黒瀬ダムの具体的な活用方策を検討しませんか」「渇水時の西条市優先をルール化しませんか」などの6項目からなる提案であります。

これは、「西条市の水文化の源である地下水を将来にわたって維持し、沿岸部の塩水化を防止できる水量が黒瀬ダムにあり、その上でダムに余力がある。そこで、黒瀬ダムを活用して松山市の水問題を解決してはどうか」との提案だと承知しております。

しかし、今回、都市リスクという新たな議論がある中で、仮に平成6年レベルの大渇水が発生した場合に、両市の水問題を解決するだけの能力が黒瀬ダムにはあるのかといった疑問もわいてきます。

さて、今回、松山市が試算したこの不足水量4万トンの適否については、当然のことながら、水源の問題と水道料金の上昇を含め、しっかりと市民に説明し、市民の意見を踏まえ、市議会で議論を深めていくものとは考えますが、一方で9月5日の西条市議会では、自民クラブの伊藤議員の質問に対し、青野西条市長は「分水に応じることはできない。正式に終結させたいと考えている」との答弁をされたとの報道がありました。このままでは、松山市への分水はまだまだ時間がかかるのではないでしょうか。

そこで、お伺いいたします。

昨年の水問題に対する県の提案や、不足水量を縮小した今回の松山市の試算を踏まえ、今後、県として松山市の水問題にどのように取り組むのかお聞かせ願いたいのであります。

平成28年9月議会一般質問(質問項目)

28.9

子どもの貧困とその連鎖を食い止めるため、これまでどのように取り組んできたのか。また、今後の対応はどうか。
県内の児童館が更に充実した施設となるよう、今後どう取り組んでいくのか。
スクールサポーター制度の概要と現在の活動状況はどうか。
防災対策について

(1)  大規模な豪雨に備えた洪水対策や土砂災害対策に、今後どのように取り組んでいくのか。

(2)  ため池の老朽化対策及び耐震対策の現状と今後の対応はどうか。

水問題に対する県の提案や、不足水量を縮小した今回の松山市の試算を踏まえ、今後、松山市の水問題にどのように取り組むのか。

平成27年12月議会一般質問(全文)

自由民主党の松尾和久でございます。
早いもので4年前に県政の場へ送り出していただいて、ことしで5年目を迎えました。4月に行われました県議会議員選挙において2期目の当選を果たさせていただき、引き続き精進を重ねながら多くの皆様からの負託に応えられるよう頑張ってまいりたいと存じます。
今回の選挙では、キャッチフレーズを「未来へつなぐ」といたしました。先人のたゆまない努力によって築いていただきましたこの豊かな日本を、愛媛を、次代へとしっかりとつないでいきたい。今を生きる私たちはその責任を負っていることを自覚し、その責任を果たしていく決意を持って諸課題に取り組んでいきたい、そのような思いからであります。
地域の活動、文化、農業、福祉、教育など、全ては過去からつながっております。地元のお祭り一つとっても、地域が元気であってこそ引き継いでいくことができていることを考えると、今、何をなすべきか、何をするかで未来が変わってくるのであります。そんな思いを持ちながら2期目初めての質問に入らせていただきます。理事者の皆様の前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。
まず、松山空港国際線の中国路線の利用促進についてお伺いいたします。
松山空港の上海便は、平成16年7月に就航いたしました。近年では、国際情勢などの影響もあり、搭乗者数の減少などにより運航を休止する期間もあるなど、利用状況はなかなか上向いていないのが現状であります。
御案内のとおり、日本への海外からの観光客は平成25年に1,000万人を突破し、平成26年には1,341万人と増加しております。さらに、先日、11月18日に日本政府観光局から発表された数値によりますと、本年の訪日客数は10月までで1,631万人となっており、過去最高だった昨年を既に上回っております。
国、地域別では、台湾からが311万人で前年比30.8%の伸び率、韓国からが322万人で43.7%伸びております。伸び率が一番高い中国からは428万人で前年比112.9%の伸びとなっております。
私も東京へ出張するときなど、ホテルの予約がとりにくくなっていたり、雷門など観光地では、歩いていても、その言葉などで周りの観光客に外国人の方がかなり多いとすぐにわかるなど、訪日客の増加を肌で感じることができます。この日本への海外からの観光客が急激に増加している今こそ愛媛の魅力を発信し、インバウンドによる経済活性化に積極的に取り組むべきだと考えます。
そこで、近年の松山空港上海便の利用者数を見てみますと、平成25年度は8,471人で搭乗率が40.4%、平成26年度は8,892人で41.6%と伸び悩んでおります。一方、近県の高松空港では、平成23年7月に春秋航空のLCCが就航しましたが、以来、年々乗客数が伸びており、昨年度は4万3,724人の搭乗者数で搭乗率は58.1%と高い数字となっております。
これは、地理的な要因や、松山空港では週2便のところが高松空港では週4便であるなどの理由も考えられますが、週4便飛ばしても利用者が確保できているということも事実であります。
私の知人で中国への出張を頻繁にされる方の中には、松山空港から上海へ飛ぶよりも、高松空港や広島空港へ車で移動してでもLCCに搭乗する方が割安であるのでそうしていると言われる方が何人かおられます。
また、上海から松山空港へ到着された方から、中国語がわかる通訳の方がいなくて大変苦労したとの話も聞いております。通訳の配置は航空会社や空港ビルの管理会社の裁量かとは思いますが、利用者の利便性向上を図ることが利用促進、愛媛への旅行者数の増加につながるのではないかと考えます。
そこで、お伺いいたします。
現在行っている空港施設使用料の減免補助などの支援に加え、空港への通訳の配置など利用者の利便性向上のための補助事業を行ってはどうかと思いますが、御所見をお聞かせください。
また、現在就航している中国東方航空の安定運航に向けては補助金を出すなどの支援をしてきましたが、利用拡大が見込まれる国際線LCCの就航へ向けて取り組んでみてはどうかと考えますが、御所見をお聞かせください。
次に、総合観光プロモーションについてお伺いいたします。
近年、人口減少・少子高齢化が急速に進む中、観光は地域経済活性化の起爆剤として期待され、地方創生の取り組みの柱としても全国の自治体でさまざまな施策が展開されております。
そうした中、県におきましては、サイクリングの活用や広域観光イベントの開催等による観光振興に積極的に取り組んでいただいているところであり、ことし発表された平成26年の本県の観光客数は前年から118万7,000人増の2,646万8,000人となり、平成11年の瀬戸内しまなみ海道の開通時に次ぐ過去2番目の結果となるなど、その積極的な取り組みを大変心強く思っているところであります。
今後も、この勢いが持続されることを願っておりますが、昨年は瀬戸内海国立公園指定80周年、道後温泉本館改築120周年、四国霊場開創1200年という大きな節目が重なった年でもあり、ことし以降の反動減が懸念されるところでもあります。
また、他県におきましても、例えば、香川県の「うどん県」や高知県の「高知家」、広島県の「おしい!広島県」や大分県の「おんせん県」など、大規模な観光プロモーションが積極的に展開されており、観光に係る地域間競争はますます激しさを増しており、まさに観光PR合戦の様相を呈しております。
我が愛媛県には、他県に負けない風光明媚な瀬戸内海の島々や日本最古の温泉、道後温泉、南予の美しい海岸線、しまなみ海道のサイクリングなど多くの愛媛ならではの観光資源があり、他県に負けるわけにはいきません。
そのような中、先般、本県でも新たなキャッチコピー「アイチじゃないよ、エヒメだよ!」を用いた総合的な観光PRを展開する旨の発表がありました。このキャッチコピーは、県名に同じ愛の文字が入っているため、愛知県と間違えられた経験がある方も多いと思いますが、印象の弱い部分を逆手にとって話題性を高めようという取り組みであり、今後、このキャッチコピーを活用した観光PRを展開していくとのことであります。
また、今回作成した観光PRポスターは、知事の写真も大きく掲載するほか、本県が誇る観光資源や食をアピールした大変ユニークでインパクトのある内容となっており、今後、名古屋を中心とする中京圏や首都圏などでのイベント、PR活動の場面においてキャッチコピーとともに活用しながら本県の魅力を全国に発信し、観光客誘致などにつながることを大いに期待しております。
そこで、お伺いいたします。
今回の観光プロモーション事業の実施状況はどうであったのか、また、今後、どのように展開していかれるのかお答えください。
次に、農福連携及び農作物の自然栽培についてお伺いいたします。
農福連携は、農業と福祉が連携して障害者が農業の担い手となる取り組みで、近年、農林水産省、厚生労働省などが旗振り役となって進めています。この取り組みは、主に知的・精神障害者を対象に、高齢化、担い手不足が進む農業分野に就労し、六次産業化を進め、自立を促すのが狙いであります。
従業員数が50人以上の規模の民間企業で働く全国の障害者の割合は、平成26年6月時点で1.82%となっており、このうち農林漁業分野は2.15%と、全体平均を上回っております。特に、平成25年度までの5年間でハローワークを通じた農林漁業の職業への就職件数は265%増と、高い伸びを示しています。このことは、障害者の就労にとっても、また、農業の担い手不足解消にとっても大いなる可能性を秘めている取り組みであると考えられるのではないでしょうか。
私の地元、松山市において平成18年から障害を持って地域で生きる人や社会の中で働きにくい人たちの就労支援活動を行い、自然栽培による障害者就農の取り組みを続けている人がおられます。現在、25名の人員で11町もの耕作放棄地を再生した田畑でお米や野菜を栽培されています。
当初、農地の確保や障害を持つ人たちがどのように農業にかかわっていけるのかといった問題、農業技術の習得などに大変な苦労をされながら御自身も研さんを積まれ、現在では、自然栽培による農産物の生産に障害者の皆さんとともに成功されています。
ここで言う自然栽培とは、化学肥料を使わず、農薬を使わない、ここまでは有機栽培と一緒ですが、加えて、動物性有機肥料、堆肥も一切使わないといった栽培方法のことで、考え方としては、本来土が持っている力を生かし、肥料など余分な栄養分を与えずとも太陽、水、土の力だけで栽培するということです。
この方が運営している障害者の就労継続支援事業B型事業所では、お米を初め数多くの野菜を栽培しており、障害者の皆さんには月5万円近くの工賃が支払われていると聞いております。県内の障害者の平均月額工賃1万5,578円と比べると大きく開きがあります。
自然栽培のお話を聞いてみて大変驚いたのですが、例えばお米を例に挙げますと、1反でとれるお米の量は約7俵、卸値は1俵3万6,000円とのことです。恥ずかしながら私がつくっているお米は約3分の1の値段であります。
この方は農福連携の一例であり、そのほかにも、自然栽培に限らず農業分野での作業に取り組んでおられる施設もあると承知しています。
ある就労継続支援事業B型事業所では、減農薬栽培に取り組んでおられます。この施設では、利用者約30名のうち10名程度が農業班として農作業に取り組み、4反ほどの農地でお米と野菜を栽培しています。利用者の中で室内での細かい作業が苦手な人たちが、屋外で農作業に励んでいるそうです。適材適所でできることをやっていくという先ほどの施設と同じ考え方であります。農業班の皆さんは、室内での作業が苦手でも、外の作業を楽しそうにされているとのことでした。
フェスティバルなどで販売に行き、売り子として人と接し、自分たちがつくったものを買ってくれるときなど、喜びを感じ、生き生きとしていて、今は農業に携わることが生きがいになっていると聞きました。また、自分たちがつくった季節のものを施設内の他の利用者さんに提供して食してもらうことなども楽しみの一つになっているようです。
こうした農福連携について、厚生労働省でも来年度予算で農福連携による障害者の就農促進プロジェクトとして初めて概算要求をしたと聞いております。新規予算でもあり額はまだ少ないですけれども、障害者にとっての職域拡大や働くことでの収入拡大につなげたいとの願いがあります。
この事業は、障害者施設には農業に関するノウハウが乏しい等の課題があることから、農業の専門家の派遣や六次産業化の推進、農業や六次産業化に取り組む施設によるマルシェの開催費補助などが盛り込まれています。既に来年度のこの事業に対して厚生労働省の担当課に問い合わせが来始めていると聞いております。国も農福連携による障害者の就労拡大、収入拡大に動き始めた今こそ、先進的事例も地元にある本県としても積極的に取り組んでいただきたいと思います。
そこで、お伺いいたします。
県下の障害者就労施設数と、そのうち農業に取り組んでいる施設数をお答えください。また、福祉の観点から、今後、県として農福連携にどのように取り組んでいかれるのかお聞かせください。
先日の愛媛新聞の報道にもありましたとおり、11月27日に農林水産省から発表された2015年農林業センサス速報値によりますと、全国の農業就業人口は209万人で、10年前の前回調査に比べて51万6,000人減少したとのことであります。
県内でも農業就業人口は4万1,100人で、前回調査から1万1,700人減少しており、率にして22.1%の減少であります。就業年齢も67.8歳と、前回よりも0.9歳上昇しており、60歳以上が全体の8割を占め、高齢化になかなか歯どめがかかっておりません。
これまでも担い手の育成や鳥獣害対策、農地集積、トップセールスなど、さまざまな施策を打ち出し、農業の維持・発展に県として大変な御尽力をいただいていることは承知しております。今後とも、力強く推し進めていただきたいと期待するものでありますが、TPPの影響なども推測し切れず、なかなか未来の農業像が描き切れないのが現状であります。
そこで、将来への可能性の一つとして御紹介した自然栽培という農法についてお伺いいたします。
この自然栽培を障害者施設に限らず県下にその手法を広めることにより、農家所得の拡大につながる可能性があると考えます。また、肥料や農薬などを一切使用しないため、環境にも負荷がかからない農法として環境保全にも寄与できるものと思います。他県との農産物の差別化を図っていく上で、アレルギーのある子供たちが増加傾向にある今日、県として自然農法を研究してみてはいかがかと思いますが、御所見をお聞かせください。
次に、里親制度、特別養子縁組を含む児童福祉施策についてお伺いいたします。
里親制度は、家庭での養育が困難、または受けられなくなった子供たちに温かい愛情と正しい理解を持った家庭環境のもとでの養育を提供する制度です。家庭での生活を通じて、子供が成長する上で極めて重要な特定の大人との愛着関係の中で養育を行うことにより、子供の健全な育成を図る制度であります。
特別養子縁組とは、児童福祉のための養子縁組の制度で、さまざまな事情で育てられない子供が家庭で養育を受けられるようにすることを目的に設けられた制度であります。普通養子縁組の場合、戸籍上、養子は実親と養親の二組の親を持つことになりますが、特別養子縁組は、養親と養子の親子関係を重視するため養子は戸籍上養親の子となり、実親との親子関係がなくなる点で普通養子縁組とは異なります。
特別養子縁組の条件として、養子の年齢は6歳未満と制限されています。また、里親制度と養子縁組が混同されがちですが、里親は一時的に子供を預かる制度であり、里親と子供の戸籍上のつながりは発生しない点が養子縁組とは異なります。
近年、社会的養護を必要とする子供が増加傾向にあります。また、養護を必要とする理由は時代とともに変わってきており、例えば、児童養護施設に入所することとなった理由は、昭和50年ごろには保護者の死亡や行方不明、離婚などが約半数を占めていました。しかし、平成20年ごろには、保護者がいないという理由が大幅に減少する一方で、虐待を理由とする割合が約35%とふえてきております。現在の児童養護施設に入所している子供たちのうち、虐待を体験したことがある子供は50%を超えております。
こうしたことから、子供の意思に関係なく、親はいるけれども実親に育てられない子供たちがふえていることが推測されます。しかし、「すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない」と児童福祉法でもうたわれているように、私たちは罪のない子供たちに対して必要な手を差し伸べることが求められております。
そのような中、里親制度や特別養子縁組などの制度は有効な手段の一つであると考えられます。
特別養子縁組では、愛知方式と呼ばれ、出産前から相談に乗り、出産直後から養子縁組の前段階としての里親宅へ直接委託するといった愛知県における取り組みのように、先進的な取り組みをしている県もありますが、全国的にはなかなか制度の理解が進まず、広がっていないのが現状であります。
その理由はいろいろとありますが、一つには、児童相談所がその仕事量に対してマンパワーが足りていないとの指摘もあります。
県によっては、里親支援専門相談員という専門員を配置して取り組んでいるところもあり、里親等委託率は平成25年度末の全国平均は15.6%ですが、新潟県では44.7%と高く、また、福岡市では平成16年度末の6.9%から平成25年度末には31.9%へ増加させるなど、大幅に伸ばした自治体もあります。これらの自治体では体験発表会や広報、市民活動を通じた口コミなど、さまざまな努力をしたと聞いております。
そこで、お伺いいたします。
本県でも、子供たちの健やかな成長のために、家庭での養育が可能な限り受けられる環境を整える必要があると思いますが、里親の確保やマッチングなど、今後、どのように取り組んでいかれるのかお聞かせください。
最後に、愛媛の将来を担う人材の育成、特に、建設業関係の人材育成に向けた取り組みについてお伺いいたします。
国土交通省では、若年入職者が大きく減少している現状から、このままでは若手への技能継承がなされないまま技能労働者が減少し、将来の建設産業の継続が危惧されており、若者の入職動機の形成、入職促進を図っていくこととしています。
技能労働者の育成は一定の期間を要するものであり、ここで適切な対策を講じなければ、近い将来、災害対策やインフラの維持・更新にも支障を来すおそれがあります。
御承知のとおり、一口に建設業と言いましても、左官、とび工、型枠工や鉄筋工、電工、配管工など、実に多様な職種の方々により支えられています。国土交通省が11月25日に公表した建設労働需給調査では、今申し上げた全職種において不足傾向があり、特にとび工の不足が大きくなっています。また、どの建設会社も、有資格者の求人募集はしてもなかなか連絡がないなど、人材確保に大変苦労していると聞いております。
他の職種に転職されたり、事業者自体が技能労働者を育てる体力がなくなっていることなどの原因が考えられますが、技能労働者の確保が困難な現状でありますと、現場が当然忙しくなり、研修や講習に時間を割くことができないなど、悪循環に陥ることも想定されます。ゆえに技能労働者を育てる支援は急務だと考えます。
そこで、お伺いいたします。
県として建設業に携わる多様な専門職の人材育成にどのように取り組んでおられるのかお聞かせください。
以上で、2期目最初の質問を終わらせていただきます。
残された3年半も一生懸命務めてまいりますので、先輩の議員の皆様の御指導をいただきますようお願いして、質問を終わります。
ありがとうございました。

平成27年12月議会一般質問(質問項目)

27.12

松山空港国際線の中国路線の利用促進について

(1)空港への通訳の配置など、利用者の利便性向上のための補助事業を行ってはどうか。

(2)利用拡大が見込まれる国際線のLCCの就航へ向けて取り組んではどうか

今回の観光プロモーション事業の実施状況はどうか。また、今後どのように展開していくのか。
農福連携及び農作物の自然栽培について

(1)福祉の観点から農福連携にどのように取り組んでいくのか。

(2)県として自然農法を研究してはどうか。

里親の確保やマッチングなどに、今後どのように取り組んでいくのか。
建設業に携わる多様な専門職の人材育成にどのように取り組んでいるのか。

平成27年2月議会一般質問(全文)

自由民主党の松尾和久でございます。
県議会に初当選をさせていただいてから、早くも4年の任期が終えようとしております。
昨年12月に行われました衆議院選挙では、安倍政権が継続する結果となりました。安倍政権は、地方の創生を大きな政策の柱に据え、地方の活力を取り戻そうと呼びかけております。このときこそオール愛媛で、我が愛媛も未来を見据えて諸課題に取り組んでいくときだと考えます。
7回目の一般質問になりますが、今任期最後の質問でもあり、愛媛の未来のために理事者の皆様の前向きな御答弁を期待して、質問に入らせていただきます。
まず初めに、CLTについてお尋ねいたします。
CLTとは、クロス・ラミネーティッド・ティンバーの略で、交差積層された木材という意味です。既存の集成材と合板をかけ合わせたような木質材料で、大きな特徴は、立てれば柱と壁、寝かせれば床と梁の役目を果たし、非常にシンプルに建物を建てられることです。ヨーロッパや北米では、既に戸建て住宅だけでなく集合住宅の建設にも使用されており、日本においても新しい木質材料として注目されております。
強度性能や耐震性、耐火性など一定の性能を有し、ヨーロッパではコンクリートの代替材料として使われるようになり、ここ数年、3階から5階建ての中層集合住宅が中心ではありますが、中には9階、10階建てのマンションやオフィスビルも建てられるようになってきております。
そのような中、昨年10月に農林水産委員会の県外視察で鹿児島県の山佐木材株式会社を視察させていただきました。山佐木材は、日本で2番目にCLTのJAS認定を取得されたCLTに関して国内のトップランナーであります。また、平成26年度の林野庁委託事業のCLT等新たな製品・技術の開発促進事業を受け、中高層鉄骨造建築物の床にCLTを利用することを具体的目標に掲げ、実証実験に取り組まれております。既にCLTを使用した実験棟を数日で建てるなど先進的な取り組みを視察させていただき、国内の木材利用の促進など、その可能性を大いに感じました。
県におかれましては、林業を地域の成長産業に育成するため、今年度から林業躍進プロジェクトを立ち上げ、川上から川下にわたるまで関連産業の発展に積極的に取り組まれております。中でも、国内において急速に関心が高まっているCLTについて、来年度予算に県産CLT普及促進事業費を計上し、CLTの普及促進を図ることとされております。CLTの普及は、県産木材の需要拡大や雇用創出をもたらし、ひいては林業の発展にも大きく寄与することが期待されています。
そこで、お尋ねいたします。
県では、CLTの普及に向けて、今後、どのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。
次に、消防団員の確保対策についてお伺いいたします。
皆様御承知のとおり、消防団は、常備消防と言われる消防本部、消防署とともに法律に基づいて設けられている非常備の消防機関であります。その構成員である消防団員の皆様には、お忙しい仕事の傍ら、みずからの地域はみずからで守るという崇高な郷土愛護の精神のもと、強い責任感を持って昼夜を問わず献身的に消防・防災活動に取り組んでいただいております。
また、東日本大震災を初め全国各地で地震や集中豪雨等により大規模災害がたびたび発生しておりますが、その際には、消防団の即時対応力、要員動員力、地域密着力といった特徴をいかんなく発揮して多くの消防団員の方々が出動し、災害防御活動や住民の避難支援、被災者の救出・救助などにおいて大きな成果を上げており、地域住民の方々からも高い期待が寄せられているところであります。
このように、消防団は、地域における消防防災体制の中核的存在として、地域住民の安全・安心の確保のために果たす役割はますます大きくなってきております。
一方で、人口減少や少子高齢化、就業者のサラリーマン化の進展等の社会環境の変化により、団員数の減少、団員の平均年齢の上昇などさまざまな課題に直面しており、防火、防災活動の担い手を十分に確保することが難しくなるなど、地域における防災力の低下が懸念されております。
私も、住居のある松山市で消防団員の一員になっております。入団して3年ほどたち、見回りなどに出動しておりますが、緊急の出動の場合、この3年余りの間に出動機会は数回ありましたが、実際に出動できたのは2回でありました。しかしながら、松山市ではまだ人員も確保でき、他の団員仲間が出動して活動には支障を来しておりませんが、私のふるさとであります旧中島町においては、まち全体の高齢化が進むのと同時に消防団員の年齢が上昇しており、即応力、動員力などに不安を感じております。
本県全体で見てみましても、消防団員数は、平成26年4月1日現在2万543人で、平成元年の2万2,544人に比べ約2,000人減少しており、団員数の減少に歯どめをかけ、増加に転じさせることが急務となっております。
このような中、平成25年12月の臨時国会で、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が超党派の議員立法により成立いたしました。この法律は、東日本大震災の教訓を踏まえ、消防団を将来にわたり地域防災力の中核として欠くことのできない代替性のない存在と位置づけ、消防団員の加入促進、処遇改善、装備・教育訓練の改善について、国及び地方公共団体に必要な措置を講じることを義務づけるとともに、企業、団体、住民の総力を結集して地域防災力の充実強化を図り、住民の安全確保に資することを目的としたもので、我が国の消防においては画期的な意味を持つ法律となっています。
本県においても、近い将来、南海トラフ巨大地震などの大規模地震の発生が懸念される中、県内の各市町では、これまでも女性や大学生といった幅広い層への働きかけを初め、郵便局職員で構成される分団、大規模災害時のみに出動を限定した団員、消防職員OBである団員などの機能別団員・分団制度の導入、消防団協力事業所表示制度の活用などに取り組んでいただいているほか、愛媛県消防協会が中心となり、消防団員が飲食店や商店で各種サービスや割引等の優遇措置を受けられるえひめ愛顔で消防団員応援プロジェクトがスタートするなど、地域ぐるみで消防団をサポートする体制づくりも進んでいると承知しております。
しかしながら、今回の法律の成立を踏まえると、県におかれましても消防団の充実強化に向けた取り組みをより一層強化しなければならないと思うのであります。
そこで、お尋ねいたします。
消防団の充実強化に向け、消防団員を確保するため、県として今後、どのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。
次に、水田農業の振興についてお伺いいたします。
米は、日本国民の主食として古くから国を挙げて品種の開発や栽培技術の改良に取り組んできており、平成25年の産出額は1兆7,807億円に達し、我が国の農業、農村を支える土台になるとともに、その品質の高さやおいしさは世界一と評価され、将来に向けて有力な輸出農産物の一つと考えられております。
しかしながら、農林水産省によりますと、平成26年産米の価格は、全国的な作柄は作況指数101の平年並みではありましたが、消費量の減少や在庫数量の増加等から大幅に価格が低迷し、農業経営を圧迫する状況となっております。本県の米の価格も、平成25年産に比べて平成26年産の価格は2割程度も低下していると聞いております。
さらに、人口減少や高齢化による担い手不足により耕作放棄地が増加するなど、先人のたゆまぬ努力で積み上げられてきた水田農業の行く末を案ずる声があるのも事実であります。私も5反ほどの田で米づくりをしておりますが、周りの田でも年を重ねるごとに米づくりをやめてしまうところも増加してきております。現在は、まだ近所のつくれる人がその田を預かり、米づくりをしてくれているので耕作放棄地にならなくて済んでいますが、5年後、10年後のことを考えると、誰がそれを担っていくのか大変心配であります。
このような中、国においては、緊急的な米の価格浮揚対策として、国を中心とした主食用米の市場隔離や米農家に対する経営安定支援策等が講じられたところであります。また、高齢化社会の進行や食の多様化により、今後も米の消費減少が続くことが予想されるなど需給バランスが依然として厳しい状況の中、平成30年度を目途に、米政策を大転換し、行政による需給調整対策、いわゆる減反を見直し、意欲ある農業者を大きく育てるために、主食用米の需給動向等をもとにみずからの経営判断により麦、大豆や飼料用米等の作物を選択し水田農業を展開できる体制づくりに向けて、環境整備を進めていると聞いております。
このような大きな方向転換は、我が国の食料自給率や農家の所得向上につながるものと大いに期待する半面、中山間地が多く農家の経営規模が小さい本県の水田農業にあっては、本当に米の需給調整をなくしてしまって、水田農業を生産現場主体の農業へとスムーズに移行できるのか危惧しているところであります。また、米を初めとする農産物を安定して生産していくためには、消費者や市場の情報を正確に把握することが、今後、ますます重要になってくるものと思われます。
そこで、お尋ねいたします。
平成26年産米価格が低迷し、国の米政策も見直されようとしている中、県は本県の水田農業の振興を今後、どのように進めていかれるのか、お聞かせください。
次に、県立高校における教育の情報化の推進についてお伺いいたします。
文部科学省では、平成23年4月に取りまとめた教育の情報化ビジョンにおいて、ICTを活用し、その特性を生かすことによって、我が国の子供たちにとって課題となっている思考力、判断力、表現力等を育み、変化の厳しい社会を担う子供たちの生きる力の育成につなげることとしております。そして具体的な方策として、2020年に向けて生徒1人1台のタブレット端末の配備、電子黒板や無線LAN環境の整備、デジタル教科書・教材の活用等、教育環境自体のICT化を進め、21世紀にふさわしい教育の実現を目指すこととしております。
また、民間レベルでは、先日、教科書会社や教育関連企業でつくる団体など合わせて9団体が、デジタル教材普及のための協議会を立ち上げるというニュースがありました。この協議会では、技術的な規格がばらばらで教材によって利用できる端末が限られたり学習の記録がやりとりできなかったりする支障をなくすため、システムや操作方法の統一を目指し、デジタル教材やサービスの普及を進めていきたいとしています。
さらに、文部科学省の専門家会議が、テレビ会議システムなどを使って離れた場所で学ぶ遠隔授業を全国の高校で認める方向で検討を進めているとの報道もありました。今後、見込まれる人口減少の影響から高校の統廃合が進むことも考えられますが、過疎地域の高校にとっては、遠隔授業が高校を存続させる一助となるのではと期待されています。また、過疎地にとどまらず、遠隔授業により特別な支援が必要な生徒に対する個別の学習ニーズへの対応が可能となるほか、授業の中に大学などの専門性の高いすぐれた講義、講演を取り入れる等、より質の高い、バラエティーに富んだ教育を行うことも考えられます。
このように、ICTの活用は、現在の教育や学校のあり方を変える可能性を含んでいるものと期待するところであります。このため、地方公共団体でもICT機器の導入が検討されており、佐賀県では平成25年度までに県立学校の全校、全教室に電子黒板を整備したほか、26年度から新入生全員にタブレット端末を購入させるなど、文部科学省の目指す教育環境の実現に向けて積極的に取り組んでいると聞きます。
このような中、本県の電子黒板の普及状況を見てみますと、小中学校ではほとんどの学校に、県立高校でも2割程度に設置されておりまして、今後とも電子黒板やタブレット端末は一層の普及が進むと見込まれております。しかしながら、導入後の課題として、操作方法が難しい、どう活用していいかイメージが湧かないといった理由から十分に機能が生かされていないケースも多いと聞き及んでおります。
そこで、お尋ねいたします。
県立高校における電子黒板やタブレット端末の利活用の促進にどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
次に、人身安全関連事案に対する今後の取り組みについてお伺いいたします。
平成25年10月に東京都三鷹市において発生した、当時21歳の男が元交際相手の女子高生の自宅に侵入し、帰宅した女子高生を殺害した事件など、社会的に注目を集めているストーカー、DV等の人身安全関連事案は、日々の生活における安全・安心を脅かす卑劣な犯罪として国民、県民の体感治安にも大きな影響を与える一因であると考えております。
このような人身安全関連事案への的確な対応が求められる中、先般の県警の人事異動の新聞記事によりますと、増加傾向にあるストーカー、DV、虐待等に対応するため警察本部に人身安全対策室を新設し、体制を強化するという内容がありました。体制の強化はまことに時宜を得たもので、県民のさらなる安全・安心の確保につながると期待しております。
この種の事案については、検挙されることを顧みず大胆な犯行に及ぶなど事態が急展開して重大事件に発展するおそれもあり、危険性の判断を適切に行い迅速に対応することが必要であります。また、犯人を検挙して終わりではなく、被害者やその家族に対する継続的な保護活動等の事後の対応が必要とも伺っております。県警を初め、対応に当たられる関係機関の皆様の御労苦に対し、県民の一人として心から敬意を表し感謝を申し上げるとともに、来年度からの設置が予定されております愛媛県福祉総合支援センター等の関係機関、団体との連携にもしっかり配慮し、引き続き、県民の安全・安心の確保に向けて、県警にはしっかりと取り組んでいただきたいと考えております。
そこで、お尋ねいたします。
このたびの体制強化も踏まえ、人身安全関連事案に対する今後の取り組みについて御所見をお聞かせください。
次に、特殊詐欺についてお伺いいたします。
昨年の犯罪情勢を見てみますと、治安水準をはかる一つの目安である刑法犯認知件数は、全国では平成14年をピークに12年連続で減少しており、本県においても、統計をとり始めた昭和22年以降、最多であった平成15年に2万7,380件を記録した後、連続して減少を続け、昨年は1万2,599件とピーク時に比べ半数以下となっております。このように戦後最良の治安水準を実現した背景には、県警による犯罪抑止や検挙活動、さらにはそれを支える関係機関、団体の並々ならぬ御努力があることは十分承知しております。
しかしながら、報道によると、全国では昨年の特殊詐欺による被害額が過去最悪の559億4,354万円に上るなど、おれおれ詐欺や架空請求詐欺等の振り込め詐欺事件が急増しております。そのような中、全国的に特殊詐欺対策は強化されてきており、だまされたふりをして現金の受け取りなどの際に犯人を逮捕するだまされたふり作戦など、さまざまな取り組みがなされていると聞きます。
本県においても、昨年の特殊詐欺による被害件数は124件で、前年比で2割増加し被害額は約5億円に上るなど、刑法犯認知件数が減少する中で特殊詐欺による被害が増加しております。本年に入ってからも、県内の高齢者に対して、息子を名乗るおれおれ詐欺や市役所職員を名乗る還付金詐欺等の電話が多数かかっていると伺っております。また、高齢化の進行や核家族化に伴う人間関係の希薄化、さらには個人情報の流出事案の増加等社会環境が大きく変容する中で、この種の特殊詐欺は今後、さらに増加するのではないかと危惧しているところであります。
そこで、お尋ねいたします。
県警におかれましては、刑法犯認知件数の本年の数値目標を昨年よりも1,000件少ない1万2,500件未満に設定し、これを県民に約束されております。これまで以上に、金融機関等関係団体と連携した官民一体となった各種施策に取り組んでいかれるものと期待しております。その中でも今後、件数、被害額ともに増加が懸念されている特殊詐欺について、いかに抑止するかが目標達成のための大きな課題になると考えますが、県内における特殊詐欺の現状とその対策についてお聞かせください。
以上で質問は終わります。
今任期で5名の先輩議員が御勇退されますが、自民党の先輩議員はもとより、党派は違えどもそれぞれのお立場で県民のためにとの思いで議会での論戦を張られるなど、1期生の私には先輩議員から学ぶことも多く、この場をおかりして、これまでの県政発展に対する取り組みに敬意と感謝を申し上げたいと思います。
皆様がこれまで築いてこられたこの愛媛を継承し、明るい未来を築いて次代へと引き継ぐことが私たちの使命だと思います。これからも私自身、県民の皆様からいただいた負託に応えるべく、議員として一生懸命に努めていくことをお誓い申し上げまして、今任期最後の一般質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。

平成27年2月議会一般質問(質問項目)

登壇議会 質問内容
27.2

CLTの普及に向けて、今後どう取り組んでいくのか。
消防団員を確保するため、今後どう取り組んでいくのか。
本県の水田農業の振興を今後どう進めていくのか。
県立高校における電子黒板やタブレット端末の利活用促進にどう取り組むのか。
体制強化も踏まえ、人身安全関連事案に対する今後の取組みはどうか。
県内における特殊詐欺の現状とその対策はどうか。

平成26年9月議会一般質問(全文)

おはようございます。自由民主党の松尾和久でございます。
9月3日、第2次安倍改造内閣が、元気で豊かな地方の創生を掲げ、スタートいたしました。地元の期待を背に、塩崎恭久代議士が厚生労働大臣に就任され、大変うれしく思っております。
塩崎大臣におかれては、初当選以来、地道に実直にライフワークとして取り組んでこられた厚生労働行政の大臣ということで、これまでの経験と実績を発揮され、年金、医療、福祉、介護など、国民の生活に密接にかかわる課題が山積の中、御活躍されることを心から御期待申し上げたいと思います。
また、組閣のあった9月3日の夜のニュースで、株価が組閣前日の2日に200円超、3日も続伸した理由として、塩崎恭久大臣の入閣が報じられたことによって、市場が好感を持ったと報じられておりました。
市場といえば世界の投資家が相手であり、塩崎大臣が世界からそのような反応を受ける政治家であったことを改めて感じ、10年間、秘書としてお仕えした身として誇らしく思いました。
そのような喜びの中、県政の諸課題について、以下、質問をさせていただきます。
まず、巨大地震や台風などの大規模災害にかかわる防災・減災対策の推進についてお伺いいたします。
近年、毎年のように台風や大雨などの自然災害が全国的に発生し、多くのとうとい命や貴重な財産が失われております。
ことしも、8月後半に広島県において、集中豪雨による土石流で甚大な被害が発生しました。本県と交流の深い隣県で起こった災害でもあり、被害状況を告げるテレビから目を離すことができない日々が続きました。
また、8月前半には、台風11号と第12号が2週間にわたり日本各地で猛威を振るい、四国地方においては、降り始めからの雨量が1,000ミリを超える地点も出るなど、記録的な大雨をもたらし、徳島県や高知県に大きな被害の爪跡を残しました。
さらに、このような台風災害などの風水害以上に、現在、県民の脅威となっておりますのが、南海トラフ巨大地震の発生であります。
南海トラフにおいては、1361年の正平地震以降、90年から150年の間隔で大規模な地震が発生しており、国の地震調査研究推進本部では、南海トラフのどこかでマグニチュード8から9の地震が今後30年以内に発生する確率を70%程度とするなど、近い将来、非常に高い確率で地震が発生すると考えられております。
南海トラフ巨大地震は、一たび発生すれば、県の地震被害想定調査にもありますとおり、県下ほぼ全域での震度6弱以上の揺れや沿岸地域での津波浸水などにより、最悪の場合、死者が約1万6,000人、倒壊や焼失する建物が約24万4,000棟、経済被害も16兆2,000億円に上るというように、本県だけでも東日本大震災に匹敵するほどの非常に甚大な被害の発生が予想されております。
巨大地震や台風などの大規模な自然災害は、私たちの貴重な生命や財産を脅かすものでありますが、一方では、東日本大震災の際に、海岸で大きな揺れを感じたら、津波が来るから、各自てんでばらばらに高台に逃げろという「津波てんでんこ」を合い言葉に防災訓練を受けていた岩手県釜石市内の小中学生ら約3,000名が、地震発生後、直ちに避難し、99.8%が生き残ったとして、釜石の奇跡と呼ばれ話題となったことは記憶に新しいところであります。
また、阪神・淡路大震災では、震災直後に倒壊家屋等の下敷きになった人を家族、友人、隣人等が助けた割合は、自力脱出も含めてでありますが、何と98%にも上っているなど、身近な人々によって多くの命が救われているのであります。
このように、大規模災害による被害の軽減を図るためには、県民みずからが自分の安全を守る自助や地域において助け合う共助の推進と、これらを補完しつつ県や市町による公助を進めることが肝要であり、今後とも、県や市町、県民等がそれぞれの立場で防災・減災対策に取り組み、地域の防災力の一層の向上に努めていただきたいのであります。
そこで、お尋ねいたします。
巨大地震や台風などの大規模災害における被害軽減を図るため、今後、県では、市町や県民等との連携のもと、防災・減災対策をどのように進めていくのか、お聞かせください。
続いて、平成29年の開催まで3年となったえひめ国体についてお伺いいたします。
去る7月23日、日本体育協会において、張会長から中村知事に開催決定書が手渡され、本県では、昭和28年に四国4県で共同開催して以来、64年ぶり、初の単独開催となるえひめ国体の開催が正式に決定されました。
えひめ国体と言う以上は全ての競技を愛媛県内で開催するのが本来ではありますが、近年、国体を契機とした道路や体育施設への巨額投資が見直される流れの中で、県外での開催も見られるようになっており、えひめ国体では、県内に競技施設のない水泳の飛び込み、カヌーのスラロームとワイルドウオーター、クレー射撃、馬術の4競技はやむを得ず県外での開催となったと伺っております。
県内で開催する競技は、中村知事のリーダーシップのもと、県と市町が連携してチーム愛媛で準備が進められておりますが、これら4競技は、県内開催では市町が担う部分も含め、県が直接運営に当たると聞いております。
競技会場の設営や大会当日の運営、輸送や宿泊への対応、広報活動やおもてなしなど、その業務は多岐にわたり、県内で開催する競技会の準備一つでも大きな労力を要しているように思います。ましてや、こうした業務をなれない県外で行うことは、大変な労力を要するものと推察しており、十分な体制を整える必要があると考えます。
県外開催であっても、えひめ国体であります。お見えになる方々に、えひめ国体に参加したとの思いを持ってお帰りいただきたいと思うのであります。
そこで、お尋ねいたします。
えひめ国体の県外開催4競技のこれまでの取り組み状況はどうか。また、今後、どのように開催準備を進めていかれるのか、お聞かせください。
次に、みきゃんを活用した情報発信についてお伺いいたします。
近年、全国的にも注目度が高まっている御当地キャラクターですが、このブームの勢いは今でも衰えを見せず、熊本県のくまモンは全国区のキャラクターとして有名になっており、一部報道によると、2年間の利用商品売上高が約1,200億円に達するなど、地元の知名度アップはもちろん、その経済効果は非常に大きなものとなっています。
このような中、本県のイメージアップキャラクターみきゃんのデザインを使用した商品も土産物屋やスーパーなどで数多く見かけるようになるなど、徐々にではありますが知名度も高まっているのではないかと、ファンの一人として大変うれしく思っています。
先般、全国版の朝の情報番組を見ておりますと、本県の観光やグルメとともに、みきゃんが紹介されており、全国の多くの方たちに、みきゃんを、そして愛媛を強く印象づけることができたのではないかと思うのであります。
一方で、昨年の民間シンクタンクの調査では、本県は、都道府県の中で認知度31位、魅力度34位と、残念ながら知名度は決して高くない状況にあります。
ことしは、瀬戸内しまのわ2014や、そのメーンイベントである国際サイクリング大会、道後オンセナートなど、ビッグイベントがめじろ押しであり、みきゃんとともに愛媛の魅力を県内外に強力に発信する絶好の機会となっているので、ぜひ愛媛の知名度向上にしっかり取り組んでいただきたいと思うのであります。
さらに、現在行われているゆるキャラグランプリ2014においても、みきゃんは全国のキャラたちと熱戦を繰り広げておりますが、みきゃんは本県を代表する農産品ミカンをモチーフにしていることから、県名がイメージしやすく、グランプリで露出度を高め、上位の成績を残すことで、本県のさらなる知名度向上につながるものと確信しております。
私も、スマートフォンとパソコンで毎日2回、みきゃんに投票しておりますが、みきゃんは現在5位であります。しかしながら、1位のぐんまちゃんとの票数は20万票余り開いており、皆さんもぜひ毎日の1ポチを御協力お願いします。
そこで、お尋ねいたします。
県におかれては、愛媛の知名度向上やイメージアップを図るため、みきゃんを活用した情報発信にどのように取り組んでいるのか。また、その成果はどうか、お聞かせください。
次に、教員の皆さんの負担軽減、資質・能力向上についてお伺いいたします。
現在の日本は多くの課題を抱えておりますが、世界的に見て日本が豊かな国であることは誰もが認めるところではないでしょうか。この豊かな日本の姿は、教育のたまものであると考えます。このことは、学校現場で御尽力いただいている先生方の努力のおかげであります。
愛媛県では、435校の公立小中学校において、8,000人を超える教員の皆さんが子供たちと向き合い、教育に携わって汗を流してくださっております。
さて、6月26日の新聞各紙に、日本の教員の勤務時間に関する経済協力開発機構OECDの調査結果の記事が掲載され、驚きとともに、教員の方々の御苦労を改めて認識いたしました。
調査結果によれば、日本の教員の1週間の勤務時間は、加盟国34カ国のうち最長の53.9時間ということでした。平均が38.3時間であり、その差は15.6時間、勤務時間が最も短いチリの約1.8倍でありました。また、50時間を超えている国は日本だけであります。
しかし、調査結果には、この53.9時間のうち授業に使った時間が17.7時間であり、実に36.2時間、67%は授業以外の時間に費やされているという内容もありました。
この調査は、中学校の教員を対象としていることから、放課後の部活動などが大きく影響していることは容易に想像ができますし、子供を持つ親としては、放課後や土日などの休みの日まで先生方が子供たちにかかわっていただいていることは大変にありがたいと感謝しております。
しかし、これほどまでに日本の教員は多忙をきわめているという結果が明らかになった以上、何らかの方策を保護者や地域を巻き込んで講じるべきではないでしょうか。
また、8月5日には、教員の平均年齢の低下について報じられていました。これから本県も大量退職者を迎え、経験豊かで資質・能力の高い教員が退職を迎えます。
若年層の割合の増加に伴う教育の質の低下を防ぐには、研修などの充実や一人一人の教員の自己研さんに期待せざるを得ません。研修の時間がふえれば、その分多忙となるわけですから、先ほど述べた教員の多忙と矛盾する事柄であります。これは、知恵と工夫で乗り越えていかなくてはならない課題だと考えます。
教員採用試験が7月23日から本県でも実施されましたが、小中学校で約1,000人の志願者があり、教師を目指して難関にチャレンジいたしました。教師を目指した方は、やはり子供たちと向き合い、ともに成長することを望んでいることと思います。また、そういう姿を保護者や地域も望んでおります。
そこで、お尋ねいたします。
県教育委員会では、OECDの調査結果を踏まえ、授業時間以外の負担を軽減し、より子供と向き合う時間を確保するためにどのような取り組みを行っているか。また、教員の資質・能力向上に向けた研修の実情について、具体的にお聞かせください。
次に、危険ドラッグの現状と取り締まり体制の強化についてお伺いいたします。
愛媛県内の治安情勢は、平成16年以降、刑法犯の認知件数が10年連続で減少し、本年7月末時点の認知件数も昨年の同時期と比較して5.7%減少していると伺っており、治安情勢に一定の改善が見られる背景には、県警による犯罪抑止及び検挙活動にあわせ、それを側面から支える関係機関・団体の御努力のたまものと思われ、感謝を申し上げる次第であります。
他方、最近の全国的な犯罪情勢を見てみますと、危険ドラッグと呼ばれる薬物を使用した者による重大な交通事故等の発生が連日のように報道されているほか、これに起因する健康被害による救急搬送事案や死亡事案も急増しているようであり、危険ドラッグに関する問題は大きな社会問題となっております。
調査したところ、危険ドラッグとは、乾燥させた植物片に合成された薬物の粉末や液体をまぜるなどして製造されたもので、使用者側は、これをパイプによって煙を吸引したり、服用するなどして、体内に取り込んで使用するようです。
その毒性は非常に強く、興奮作用や幻覚作用をもたらすのみならず、呼吸障害や意識障害などを引き起こし、場合によっては死亡することもあるほか、継続して使用することで依存症にもなり得るなど、危険性は極めて高いようであります。
また、危険ドラッグは、その危険性から、使用した本人の健康被害を引き起こすのみならず、事件や事故の誘発により多くの無関係な他人まで巻き込んでいる現状からも、一刻も早い社会からの根絶を強く望むところであり、関係当局におかれては、根絶に向けて徹底した対策をお願いしたいと考えております。
国レベルでは、先般開催された政府の薬物乱用対策推進会議において、危険ドラッグの乱用の根絶のための緊急対策を策定するなどの各種対策が加速度的に進んでおります。
県レベルで打つべき手があるのであれば、即刻かつ的確に手を打つべきであり、このような観点から効果的と考えるのが、捜査当局による徹底した取り締まりによって危険ドラッグを社会から根絶させるということであります。
幸いにも現在までのところ、県内においては、危険ドラッグが関係する事件や交通事故の発生はなく、販売店舗もほとんどないと聞いておりますが、インターネット等でも簡単に入手できることから、今後、県内における蔓延やこれに起因する事件・事故が発生しないとの保障はありません。
当局におかれては、いつ県内で危険ドラッグに関連する重大な事件・事故が起きてもおかしくないとの危機感を持っていただき、取り締まりの手を緩めることなく、県内における蔓延の阻止に向け、万全を期していただきたいと思っているところであります。
その一方で、取り締まり現場に目を向けますと、危険ドラッグに対して薬事法で規制の網をかけても、販売業者側は、その網をすり抜けた違法性を問えない商品をつくって販売するなど、規制逃れが横行しているほか、危険ドラッグを発見しても、覚醒剤等の違法薬物とは異なり、現場において違法性を簡易に検査する鑑定手法が確立されていないことから、現場での検挙ができず、また、鑑定そのものに長期間を要するなど、取り締まり環境は非常に厳しいとも伺っております。取り締まり意欲と阻害要因とのはざまによるジレンマも感じておられるのではないかと感じております。
そこで、お尋ねいたします。
厳しい取り締まり環境の中、社会問題化している危険ドラッグの現状はどうか。また、危険ドラッグの取り締まりを徹底するための取り組みについて、お考えをお聞かせください。
最後に、松山市の水問題についてお伺いいたします。
松山市で、あの大渇水から20年の月日がたちました。当時学生だった私も、夏休みに帰省した際、バケツにためた水をひしゃくでトイレに流したり、お風呂に入る時間が限られていて、給水される時間を基準に生活のリズムを組み立てたりと、松山の方が大変な御苦労されていたことを覚えております。
大渇水からの20年の間、松山市民の節水意識、また、家電の節水技術などの進歩、それに対する補助など、各方面の努力により、大規模な断水は行われずにきております。
平成17年12月に、松山市議会では、不足水量日量4万8,000tを前提に各種の方策を検討した結果、黒瀬ダム未利用水からの松山分水を最優先に取り組むことを決議いたしました。当時、松山市長でありました中村知事も、これを受け、西条市に足を運び、西条の水を守ることを第一に考えながら協議の場を持ち、理解をいただけるよう働きかけをしてこられました。
平成22年には、西条市、新居浜市、松山市、愛媛県の4者による協議会が始まりました。しかしながら、これまでの協議会では、加茂川の水事情や加茂川流域での地下水の低下や塩水化等について議論され、分水に関する議論はなされていないと聞いております。
また、松山市議会の構成は、平成17年に西条分水を決議してから2度の改選があり、当時の議論に参加していなかった議員の皆さんも多くおられます。このような中、松山市議会では、水資源対策検討特別委員会を設置し、不足水量の見直しなど、再度議論を積み上げていくようであります。
人口減少社会に入り、節水への取り組みも進んできた今、改めて議論されることは大変意義があると考えております。
なお、松山市においては、不足水量を算定した長期的水需給計画の目標年次である来年度に向けて、計画を検証するための予算を9月補正で計上しております。
そこで、松山市長時代から取り組んでこられ、知事の1期目の任期最後の議会でありますので、お尋ねいたします。
これまでの西条市、新居浜市、松山市、愛媛県の協議会での議論を踏まえ、今後、松山市が要望している黒瀬ダムからの分水にどのようにつながるのか、また、その見通しはどうか、お聞かせください。
また、ここまで時間が経過した中で、松山市議会において再検討され、西条分水と違った方向性が示された場合、県として、どのように対応されるお考えか、お聞かせください。
最後に、一言申し上げます。
11月16日には、愛媛県知事選挙が行われます。あわせて、私の選挙区である松山市では市長選挙が行われます。
先般、我が自民党県連は、次期知事選において中村知事への推薦を決定いたしました。オール愛媛で誰もが愛顔になるよう諸課題に取り組んでおられる知事が、2期目に向けて真のオール愛媛で力を合わせる体制を構築していただき、その上で県民、県益のためにともに尽くしていきたいと考えております。
また、県都松山の今回の市長戦は、松山の経済状況等、多くの課題が指摘される中で、将来に向かってどのような松山をこれから追い求めていくのか、そのことが問われた大変重要な選挙であります。
ぜひ市民の皆様には、投票という権利を行使していただき、未来の松山づくりに参加していただきたいと思っております。
御清聴ありがとうございました。

平成26年9月議会一般質問(質問項目)

登壇議会 質問内容
26.9

巨大地震や台風等の大規模災害における被害軽減を図るため、今後、市町や県民等との連携の下、防災・減災対策をどのように進めていくのか。
えひめ国体の県外開催4競技のこれまでの取組状況はどうか。また、今後どのように開催準備を進めていくのか。
本県の知名度向上やイメージアップを図るため、「みきゃん」を活用した情報発信にどのように取り組んでいるのか。また、その成果はどうか。
教員の負担を軽減し、より子どもと向き合う時間を確保するため、どう取り組んでいるのか。また、教員の資質や能力の向上に向けた研修の実情はどうか。
危険ドラッグについて 厳しい取締環境の中、社会問題化している危険ドラッグの現状はどうか。
危険ドラッグについて 危険ドラッグの取締りを徹底するための取組みについて、所見はどうか。
松山市の水問題について これまでの協議会での議論を踏まえ、今後、松山市が要望している黒瀬ダムからの分水にどのようにつながるのか。また、その見通しはどうか。
松山市の水問題について 松山市議会で再検討し、西条分水と異なる方向性が示された場合、どのように対応するのか。