平成26年9月議会一般質問(全文)

おはようございます。自由民主党の松尾和久でございます。
9月3日、第2次安倍改造内閣が、元気で豊かな地方の創生を掲げ、スタートいたしました。地元の期待を背に、塩崎恭久代議士が厚生労働大臣に就任され、大変うれしく思っております。
塩崎大臣におかれては、初当選以来、地道に実直にライフワークとして取り組んでこられた厚生労働行政の大臣ということで、これまでの経験と実績を発揮され、年金、医療、福祉、介護など、国民の生活に密接にかかわる課題が山積の中、御活躍されることを心から御期待申し上げたいと思います。
また、組閣のあった9月3日の夜のニュースで、株価が組閣前日の2日に200円超、3日も続伸した理由として、塩崎恭久大臣の入閣が報じられたことによって、市場が好感を持ったと報じられておりました。
市場といえば世界の投資家が相手であり、塩崎大臣が世界からそのような反応を受ける政治家であったことを改めて感じ、10年間、秘書としてお仕えした身として誇らしく思いました。
そのような喜びの中、県政の諸課題について、以下、質問をさせていただきます。
まず、巨大地震や台風などの大規模災害にかかわる防災・減災対策の推進についてお伺いいたします。
近年、毎年のように台風や大雨などの自然災害が全国的に発生し、多くのとうとい命や貴重な財産が失われております。
ことしも、8月後半に広島県において、集中豪雨による土石流で甚大な被害が発生しました。本県と交流の深い隣県で起こった災害でもあり、被害状況を告げるテレビから目を離すことができない日々が続きました。
また、8月前半には、台風11号と第12号が2週間にわたり日本各地で猛威を振るい、四国地方においては、降り始めからの雨量が1,000ミリを超える地点も出るなど、記録的な大雨をもたらし、徳島県や高知県に大きな被害の爪跡を残しました。
さらに、このような台風災害などの風水害以上に、現在、県民の脅威となっておりますのが、南海トラフ巨大地震の発生であります。
南海トラフにおいては、1361年の正平地震以降、90年から150年の間隔で大規模な地震が発生しており、国の地震調査研究推進本部では、南海トラフのどこかでマグニチュード8から9の地震が今後30年以内に発生する確率を70%程度とするなど、近い将来、非常に高い確率で地震が発生すると考えられております。
南海トラフ巨大地震は、一たび発生すれば、県の地震被害想定調査にもありますとおり、県下ほぼ全域での震度6弱以上の揺れや沿岸地域での津波浸水などにより、最悪の場合、死者が約1万6,000人、倒壊や焼失する建物が約24万4,000棟、経済被害も16兆2,000億円に上るというように、本県だけでも東日本大震災に匹敵するほどの非常に甚大な被害の発生が予想されております。
巨大地震や台風などの大規模な自然災害は、私たちの貴重な生命や財産を脅かすものでありますが、一方では、東日本大震災の際に、海岸で大きな揺れを感じたら、津波が来るから、各自てんでばらばらに高台に逃げろという「津波てんでんこ」を合い言葉に防災訓練を受けていた岩手県釜石市内の小中学生ら約3,000名が、地震発生後、直ちに避難し、99.8%が生き残ったとして、釜石の奇跡と呼ばれ話題となったことは記憶に新しいところであります。
また、阪神・淡路大震災では、震災直後に倒壊家屋等の下敷きになった人を家族、友人、隣人等が助けた割合は、自力脱出も含めてでありますが、何と98%にも上っているなど、身近な人々によって多くの命が救われているのであります。
このように、大規模災害による被害の軽減を図るためには、県民みずからが自分の安全を守る自助や地域において助け合う共助の推進と、これらを補完しつつ県や市町による公助を進めることが肝要であり、今後とも、県や市町、県民等がそれぞれの立場で防災・減災対策に取り組み、地域の防災力の一層の向上に努めていただきたいのであります。
そこで、お尋ねいたします。
巨大地震や台風などの大規模災害における被害軽減を図るため、今後、県では、市町や県民等との連携のもと、防災・減災対策をどのように進めていくのか、お聞かせください。
続いて、平成29年の開催まで3年となったえひめ国体についてお伺いいたします。
去る7月23日、日本体育協会において、張会長から中村知事に開催決定書が手渡され、本県では、昭和28年に四国4県で共同開催して以来、64年ぶり、初の単独開催となるえひめ国体の開催が正式に決定されました。
えひめ国体と言う以上は全ての競技を愛媛県内で開催するのが本来ではありますが、近年、国体を契機とした道路や体育施設への巨額投資が見直される流れの中で、県外での開催も見られるようになっており、えひめ国体では、県内に競技施設のない水泳の飛び込み、カヌーのスラロームとワイルドウオーター、クレー射撃、馬術の4競技はやむを得ず県外での開催となったと伺っております。
県内で開催する競技は、中村知事のリーダーシップのもと、県と市町が連携してチーム愛媛で準備が進められておりますが、これら4競技は、県内開催では市町が担う部分も含め、県が直接運営に当たると聞いております。
競技会場の設営や大会当日の運営、輸送や宿泊への対応、広報活動やおもてなしなど、その業務は多岐にわたり、県内で開催する競技会の準備一つでも大きな労力を要しているように思います。ましてや、こうした業務をなれない県外で行うことは、大変な労力を要するものと推察しており、十分な体制を整える必要があると考えます。
県外開催であっても、えひめ国体であります。お見えになる方々に、えひめ国体に参加したとの思いを持ってお帰りいただきたいと思うのであります。
そこで、お尋ねいたします。
えひめ国体の県外開催4競技のこれまでの取り組み状況はどうか。また、今後、どのように開催準備を進めていかれるのか、お聞かせください。
次に、みきゃんを活用した情報発信についてお伺いいたします。
近年、全国的にも注目度が高まっている御当地キャラクターですが、このブームの勢いは今でも衰えを見せず、熊本県のくまモンは全国区のキャラクターとして有名になっており、一部報道によると、2年間の利用商品売上高が約1,200億円に達するなど、地元の知名度アップはもちろん、その経済効果は非常に大きなものとなっています。
このような中、本県のイメージアップキャラクターみきゃんのデザインを使用した商品も土産物屋やスーパーなどで数多く見かけるようになるなど、徐々にではありますが知名度も高まっているのではないかと、ファンの一人として大変うれしく思っています。
先般、全国版の朝の情報番組を見ておりますと、本県の観光やグルメとともに、みきゃんが紹介されており、全国の多くの方たちに、みきゃんを、そして愛媛を強く印象づけることができたのではないかと思うのであります。
一方で、昨年の民間シンクタンクの調査では、本県は、都道府県の中で認知度31位、魅力度34位と、残念ながら知名度は決して高くない状況にあります。
ことしは、瀬戸内しまのわ2014や、そのメーンイベントである国際サイクリング大会、道後オンセナートなど、ビッグイベントがめじろ押しであり、みきゃんとともに愛媛の魅力を県内外に強力に発信する絶好の機会となっているので、ぜひ愛媛の知名度向上にしっかり取り組んでいただきたいと思うのであります。
さらに、現在行われているゆるキャラグランプリ2014においても、みきゃんは全国のキャラたちと熱戦を繰り広げておりますが、みきゃんは本県を代表する農産品ミカンをモチーフにしていることから、県名がイメージしやすく、グランプリで露出度を高め、上位の成績を残すことで、本県のさらなる知名度向上につながるものと確信しております。
私も、スマートフォンとパソコンで毎日2回、みきゃんに投票しておりますが、みきゃんは現在5位であります。しかしながら、1位のぐんまちゃんとの票数は20万票余り開いており、皆さんもぜひ毎日の1ポチを御協力お願いします。
そこで、お尋ねいたします。
県におかれては、愛媛の知名度向上やイメージアップを図るため、みきゃんを活用した情報発信にどのように取り組んでいるのか。また、その成果はどうか、お聞かせください。
次に、教員の皆さんの負担軽減、資質・能力向上についてお伺いいたします。
現在の日本は多くの課題を抱えておりますが、世界的に見て日本が豊かな国であることは誰もが認めるところではないでしょうか。この豊かな日本の姿は、教育のたまものであると考えます。このことは、学校現場で御尽力いただいている先生方の努力のおかげであります。
愛媛県では、435校の公立小中学校において、8,000人を超える教員の皆さんが子供たちと向き合い、教育に携わって汗を流してくださっております。
さて、6月26日の新聞各紙に、日本の教員の勤務時間に関する経済協力開発機構OECDの調査結果の記事が掲載され、驚きとともに、教員の方々の御苦労を改めて認識いたしました。
調査結果によれば、日本の教員の1週間の勤務時間は、加盟国34カ国のうち最長の53.9時間ということでした。平均が38.3時間であり、その差は15.6時間、勤務時間が最も短いチリの約1.8倍でありました。また、50時間を超えている国は日本だけであります。
しかし、調査結果には、この53.9時間のうち授業に使った時間が17.7時間であり、実に36.2時間、67%は授業以外の時間に費やされているという内容もありました。
この調査は、中学校の教員を対象としていることから、放課後の部活動などが大きく影響していることは容易に想像ができますし、子供を持つ親としては、放課後や土日などの休みの日まで先生方が子供たちにかかわっていただいていることは大変にありがたいと感謝しております。
しかし、これほどまでに日本の教員は多忙をきわめているという結果が明らかになった以上、何らかの方策を保護者や地域を巻き込んで講じるべきではないでしょうか。
また、8月5日には、教員の平均年齢の低下について報じられていました。これから本県も大量退職者を迎え、経験豊かで資質・能力の高い教員が退職を迎えます。
若年層の割合の増加に伴う教育の質の低下を防ぐには、研修などの充実や一人一人の教員の自己研さんに期待せざるを得ません。研修の時間がふえれば、その分多忙となるわけですから、先ほど述べた教員の多忙と矛盾する事柄であります。これは、知恵と工夫で乗り越えていかなくてはならない課題だと考えます。
教員採用試験が7月23日から本県でも実施されましたが、小中学校で約1,000人の志願者があり、教師を目指して難関にチャレンジいたしました。教師を目指した方は、やはり子供たちと向き合い、ともに成長することを望んでいることと思います。また、そういう姿を保護者や地域も望んでおります。
そこで、お尋ねいたします。
県教育委員会では、OECDの調査結果を踏まえ、授業時間以外の負担を軽減し、より子供と向き合う時間を確保するためにどのような取り組みを行っているか。また、教員の資質・能力向上に向けた研修の実情について、具体的にお聞かせください。
次に、危険ドラッグの現状と取り締まり体制の強化についてお伺いいたします。
愛媛県内の治安情勢は、平成16年以降、刑法犯の認知件数が10年連続で減少し、本年7月末時点の認知件数も昨年の同時期と比較して5.7%減少していると伺っており、治安情勢に一定の改善が見られる背景には、県警による犯罪抑止及び検挙活動にあわせ、それを側面から支える関係機関・団体の御努力のたまものと思われ、感謝を申し上げる次第であります。
他方、最近の全国的な犯罪情勢を見てみますと、危険ドラッグと呼ばれる薬物を使用した者による重大な交通事故等の発生が連日のように報道されているほか、これに起因する健康被害による救急搬送事案や死亡事案も急増しているようであり、危険ドラッグに関する問題は大きな社会問題となっております。
調査したところ、危険ドラッグとは、乾燥させた植物片に合成された薬物の粉末や液体をまぜるなどして製造されたもので、使用者側は、これをパイプによって煙を吸引したり、服用するなどして、体内に取り込んで使用するようです。
その毒性は非常に強く、興奮作用や幻覚作用をもたらすのみならず、呼吸障害や意識障害などを引き起こし、場合によっては死亡することもあるほか、継続して使用することで依存症にもなり得るなど、危険性は極めて高いようであります。
また、危険ドラッグは、その危険性から、使用した本人の健康被害を引き起こすのみならず、事件や事故の誘発により多くの無関係な他人まで巻き込んでいる現状からも、一刻も早い社会からの根絶を強く望むところであり、関係当局におかれては、根絶に向けて徹底した対策をお願いしたいと考えております。
国レベルでは、先般開催された政府の薬物乱用対策推進会議において、危険ドラッグの乱用の根絶のための緊急対策を策定するなどの各種対策が加速度的に進んでおります。
県レベルで打つべき手があるのであれば、即刻かつ的確に手を打つべきであり、このような観点から効果的と考えるのが、捜査当局による徹底した取り締まりによって危険ドラッグを社会から根絶させるということであります。
幸いにも現在までのところ、県内においては、危険ドラッグが関係する事件や交通事故の発生はなく、販売店舗もほとんどないと聞いておりますが、インターネット等でも簡単に入手できることから、今後、県内における蔓延やこれに起因する事件・事故が発生しないとの保障はありません。
当局におかれては、いつ県内で危険ドラッグに関連する重大な事件・事故が起きてもおかしくないとの危機感を持っていただき、取り締まりの手を緩めることなく、県内における蔓延の阻止に向け、万全を期していただきたいと思っているところであります。
その一方で、取り締まり現場に目を向けますと、危険ドラッグに対して薬事法で規制の網をかけても、販売業者側は、その網をすり抜けた違法性を問えない商品をつくって販売するなど、規制逃れが横行しているほか、危険ドラッグを発見しても、覚醒剤等の違法薬物とは異なり、現場において違法性を簡易に検査する鑑定手法が確立されていないことから、現場での検挙ができず、また、鑑定そのものに長期間を要するなど、取り締まり環境は非常に厳しいとも伺っております。取り締まり意欲と阻害要因とのはざまによるジレンマも感じておられるのではないかと感じております。
そこで、お尋ねいたします。
厳しい取り締まり環境の中、社会問題化している危険ドラッグの現状はどうか。また、危険ドラッグの取り締まりを徹底するための取り組みについて、お考えをお聞かせください。
最後に、松山市の水問題についてお伺いいたします。
松山市で、あの大渇水から20年の月日がたちました。当時学生だった私も、夏休みに帰省した際、バケツにためた水をひしゃくでトイレに流したり、お風呂に入る時間が限られていて、給水される時間を基準に生活のリズムを組み立てたりと、松山の方が大変な御苦労されていたことを覚えております。
大渇水からの20年の間、松山市民の節水意識、また、家電の節水技術などの進歩、それに対する補助など、各方面の努力により、大規模な断水は行われずにきております。
平成17年12月に、松山市議会では、不足水量日量4万8,000tを前提に各種の方策を検討した結果、黒瀬ダム未利用水からの松山分水を最優先に取り組むことを決議いたしました。当時、松山市長でありました中村知事も、これを受け、西条市に足を運び、西条の水を守ることを第一に考えながら協議の場を持ち、理解をいただけるよう働きかけをしてこられました。
平成22年には、西条市、新居浜市、松山市、愛媛県の4者による協議会が始まりました。しかしながら、これまでの協議会では、加茂川の水事情や加茂川流域での地下水の低下や塩水化等について議論され、分水に関する議論はなされていないと聞いております。
また、松山市議会の構成は、平成17年に西条分水を決議してから2度の改選があり、当時の議論に参加していなかった議員の皆さんも多くおられます。このような中、松山市議会では、水資源対策検討特別委員会を設置し、不足水量の見直しなど、再度議論を積み上げていくようであります。
人口減少社会に入り、節水への取り組みも進んできた今、改めて議論されることは大変意義があると考えております。
なお、松山市においては、不足水量を算定した長期的水需給計画の目標年次である来年度に向けて、計画を検証するための予算を9月補正で計上しております。
そこで、松山市長時代から取り組んでこられ、知事の1期目の任期最後の議会でありますので、お尋ねいたします。
これまでの西条市、新居浜市、松山市、愛媛県の協議会での議論を踏まえ、今後、松山市が要望している黒瀬ダムからの分水にどのようにつながるのか、また、その見通しはどうか、お聞かせください。
また、ここまで時間が経過した中で、松山市議会において再検討され、西条分水と違った方向性が示された場合、県として、どのように対応されるお考えか、お聞かせください。
最後に、一言申し上げます。
11月16日には、愛媛県知事選挙が行われます。あわせて、私の選挙区である松山市では市長選挙が行われます。
先般、我が自民党県連は、次期知事選において中村知事への推薦を決定いたしました。オール愛媛で誰もが愛顔になるよう諸課題に取り組んでおられる知事が、2期目に向けて真のオール愛媛で力を合わせる体制を構築していただき、その上で県民、県益のためにともに尽くしていきたいと考えております。
また、県都松山の今回の市長戦は、松山の経済状況等、多くの課題が指摘される中で、将来に向かってどのような松山をこれから追い求めていくのか、そのことが問われた大変重要な選挙であります。
ぜひ市民の皆様には、投票という権利を行使していただき、未来の松山づくりに参加していただきたいと思っております。
御清聴ありがとうございました。