二期目のスタートを切りました

4月30日から二期目の任期が始まりましたが、本日正式に二期目の初登庁で議員章を付けて頂きました。
多くの方から頂戴したご支援に感謝し、その負託に応えるべく少子化対策、一次産業の振興、地域活性化、福祉の充実など県政の諸課題に真正面から取り組んで参ります。

議員章

地域をみんなで盛り上げる

地元、三熊野神社春祭りを開催しました。昨年の春に第一回を開催し今年で2年目になりました。春にも地域を盛り上げるイベントをしようとの、地元有志の皆さんで始めたお祭りです。2回目の今年は神輿だけではなく、かかし祭り、餅まきなども行い多くの人に参加していただきました。絆を深め、共通の意識で取り組むことは重要なポイントだと思います。これからもいろいろな面で地域の発展にみんなで取り組んでいきたいと思います。

春祭り1 春祭り2 春祭り3

新たなスタート

二期目の当選をさせて頂きました。
厳しい選挙戦でしたが本当に多くの皆様にお支えいただき、前回選挙よりも得票を伸ばして頂きありがとうございました。
頂戴した一票の重みを忘れず、今後とも地域のため、故郷の発展のために頑張って参ります。
選挙に際し訴えた議会の真の役割を果たすため、これからも精進し、多くの皆様からの負託に応えてまいります。

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平成27年2月議会一般質問(全文)

自由民主党の松尾和久でございます。
県議会に初当選をさせていただいてから、早くも4年の任期が終えようとしております。
昨年12月に行われました衆議院選挙では、安倍政権が継続する結果となりました。安倍政権は、地方の創生を大きな政策の柱に据え、地方の活力を取り戻そうと呼びかけております。このときこそオール愛媛で、我が愛媛も未来を見据えて諸課題に取り組んでいくときだと考えます。
7回目の一般質問になりますが、今任期最後の質問でもあり、愛媛の未来のために理事者の皆様の前向きな御答弁を期待して、質問に入らせていただきます。
まず初めに、CLTについてお尋ねいたします。
CLTとは、クロス・ラミネーティッド・ティンバーの略で、交差積層された木材という意味です。既存の集成材と合板をかけ合わせたような木質材料で、大きな特徴は、立てれば柱と壁、寝かせれば床と梁の役目を果たし、非常にシンプルに建物を建てられることです。ヨーロッパや北米では、既に戸建て住宅だけでなく集合住宅の建設にも使用されており、日本においても新しい木質材料として注目されております。
強度性能や耐震性、耐火性など一定の性能を有し、ヨーロッパではコンクリートの代替材料として使われるようになり、ここ数年、3階から5階建ての中層集合住宅が中心ではありますが、中には9階、10階建てのマンションやオフィスビルも建てられるようになってきております。
そのような中、昨年10月に農林水産委員会の県外視察で鹿児島県の山佐木材株式会社を視察させていただきました。山佐木材は、日本で2番目にCLTのJAS認定を取得されたCLTに関して国内のトップランナーであります。また、平成26年度の林野庁委託事業のCLT等新たな製品・技術の開発促進事業を受け、中高層鉄骨造建築物の床にCLTを利用することを具体的目標に掲げ、実証実験に取り組まれております。既にCLTを使用した実験棟を数日で建てるなど先進的な取り組みを視察させていただき、国内の木材利用の促進など、その可能性を大いに感じました。
県におかれましては、林業を地域の成長産業に育成するため、今年度から林業躍進プロジェクトを立ち上げ、川上から川下にわたるまで関連産業の発展に積極的に取り組まれております。中でも、国内において急速に関心が高まっているCLTについて、来年度予算に県産CLT普及促進事業費を計上し、CLTの普及促進を図ることとされております。CLTの普及は、県産木材の需要拡大や雇用創出をもたらし、ひいては林業の発展にも大きく寄与することが期待されています。
そこで、お尋ねいたします。
県では、CLTの普及に向けて、今後、どのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。
次に、消防団員の確保対策についてお伺いいたします。
皆様御承知のとおり、消防団は、常備消防と言われる消防本部、消防署とともに法律に基づいて設けられている非常備の消防機関であります。その構成員である消防団員の皆様には、お忙しい仕事の傍ら、みずからの地域はみずからで守るという崇高な郷土愛護の精神のもと、強い責任感を持って昼夜を問わず献身的に消防・防災活動に取り組んでいただいております。
また、東日本大震災を初め全国各地で地震や集中豪雨等により大規模災害がたびたび発生しておりますが、その際には、消防団の即時対応力、要員動員力、地域密着力といった特徴をいかんなく発揮して多くの消防団員の方々が出動し、災害防御活動や住民の避難支援、被災者の救出・救助などにおいて大きな成果を上げており、地域住民の方々からも高い期待が寄せられているところであります。
このように、消防団は、地域における消防防災体制の中核的存在として、地域住民の安全・安心の確保のために果たす役割はますます大きくなってきております。
一方で、人口減少や少子高齢化、就業者のサラリーマン化の進展等の社会環境の変化により、団員数の減少、団員の平均年齢の上昇などさまざまな課題に直面しており、防火、防災活動の担い手を十分に確保することが難しくなるなど、地域における防災力の低下が懸念されております。
私も、住居のある松山市で消防団員の一員になっております。入団して3年ほどたち、見回りなどに出動しておりますが、緊急の出動の場合、この3年余りの間に出動機会は数回ありましたが、実際に出動できたのは2回でありました。しかしながら、松山市ではまだ人員も確保でき、他の団員仲間が出動して活動には支障を来しておりませんが、私のふるさとであります旧中島町においては、まち全体の高齢化が進むのと同時に消防団員の年齢が上昇しており、即応力、動員力などに不安を感じております。
本県全体で見てみましても、消防団員数は、平成26年4月1日現在2万543人で、平成元年の2万2,544人に比べ約2,000人減少しており、団員数の減少に歯どめをかけ、増加に転じさせることが急務となっております。
このような中、平成25年12月の臨時国会で、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が超党派の議員立法により成立いたしました。この法律は、東日本大震災の教訓を踏まえ、消防団を将来にわたり地域防災力の中核として欠くことのできない代替性のない存在と位置づけ、消防団員の加入促進、処遇改善、装備・教育訓練の改善について、国及び地方公共団体に必要な措置を講じることを義務づけるとともに、企業、団体、住民の総力を結集して地域防災力の充実強化を図り、住民の安全確保に資することを目的としたもので、我が国の消防においては画期的な意味を持つ法律となっています。
本県においても、近い将来、南海トラフ巨大地震などの大規模地震の発生が懸念される中、県内の各市町では、これまでも女性や大学生といった幅広い層への働きかけを初め、郵便局職員で構成される分団、大規模災害時のみに出動を限定した団員、消防職員OBである団員などの機能別団員・分団制度の導入、消防団協力事業所表示制度の活用などに取り組んでいただいているほか、愛媛県消防協会が中心となり、消防団員が飲食店や商店で各種サービスや割引等の優遇措置を受けられるえひめ愛顔で消防団員応援プロジェクトがスタートするなど、地域ぐるみで消防団をサポートする体制づくりも進んでいると承知しております。
しかしながら、今回の法律の成立を踏まえると、県におかれましても消防団の充実強化に向けた取り組みをより一層強化しなければならないと思うのであります。
そこで、お尋ねいたします。
消防団の充実強化に向け、消防団員を確保するため、県として今後、どのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。
次に、水田農業の振興についてお伺いいたします。
米は、日本国民の主食として古くから国を挙げて品種の開発や栽培技術の改良に取り組んできており、平成25年の産出額は1兆7,807億円に達し、我が国の農業、農村を支える土台になるとともに、その品質の高さやおいしさは世界一と評価され、将来に向けて有力な輸出農産物の一つと考えられております。
しかしながら、農林水産省によりますと、平成26年産米の価格は、全国的な作柄は作況指数101の平年並みではありましたが、消費量の減少や在庫数量の増加等から大幅に価格が低迷し、農業経営を圧迫する状況となっております。本県の米の価格も、平成25年産に比べて平成26年産の価格は2割程度も低下していると聞いております。
さらに、人口減少や高齢化による担い手不足により耕作放棄地が増加するなど、先人のたゆまぬ努力で積み上げられてきた水田農業の行く末を案ずる声があるのも事実であります。私も5反ほどの田で米づくりをしておりますが、周りの田でも年を重ねるごとに米づくりをやめてしまうところも増加してきております。現在は、まだ近所のつくれる人がその田を預かり、米づくりをしてくれているので耕作放棄地にならなくて済んでいますが、5年後、10年後のことを考えると、誰がそれを担っていくのか大変心配であります。
このような中、国においては、緊急的な米の価格浮揚対策として、国を中心とした主食用米の市場隔離や米農家に対する経営安定支援策等が講じられたところであります。また、高齢化社会の進行や食の多様化により、今後も米の消費減少が続くことが予想されるなど需給バランスが依然として厳しい状況の中、平成30年度を目途に、米政策を大転換し、行政による需給調整対策、いわゆる減反を見直し、意欲ある農業者を大きく育てるために、主食用米の需給動向等をもとにみずからの経営判断により麦、大豆や飼料用米等の作物を選択し水田農業を展開できる体制づくりに向けて、環境整備を進めていると聞いております。
このような大きな方向転換は、我が国の食料自給率や農家の所得向上につながるものと大いに期待する半面、中山間地が多く農家の経営規模が小さい本県の水田農業にあっては、本当に米の需給調整をなくしてしまって、水田農業を生産現場主体の農業へとスムーズに移行できるのか危惧しているところであります。また、米を初めとする農産物を安定して生産していくためには、消費者や市場の情報を正確に把握することが、今後、ますます重要になってくるものと思われます。
そこで、お尋ねいたします。
平成26年産米価格が低迷し、国の米政策も見直されようとしている中、県は本県の水田農業の振興を今後、どのように進めていかれるのか、お聞かせください。
次に、県立高校における教育の情報化の推進についてお伺いいたします。
文部科学省では、平成23年4月に取りまとめた教育の情報化ビジョンにおいて、ICTを活用し、その特性を生かすことによって、我が国の子供たちにとって課題となっている思考力、判断力、表現力等を育み、変化の厳しい社会を担う子供たちの生きる力の育成につなげることとしております。そして具体的な方策として、2020年に向けて生徒1人1台のタブレット端末の配備、電子黒板や無線LAN環境の整備、デジタル教科書・教材の活用等、教育環境自体のICT化を進め、21世紀にふさわしい教育の実現を目指すこととしております。
また、民間レベルでは、先日、教科書会社や教育関連企業でつくる団体など合わせて9団体が、デジタル教材普及のための協議会を立ち上げるというニュースがありました。この協議会では、技術的な規格がばらばらで教材によって利用できる端末が限られたり学習の記録がやりとりできなかったりする支障をなくすため、システムや操作方法の統一を目指し、デジタル教材やサービスの普及を進めていきたいとしています。
さらに、文部科学省の専門家会議が、テレビ会議システムなどを使って離れた場所で学ぶ遠隔授業を全国の高校で認める方向で検討を進めているとの報道もありました。今後、見込まれる人口減少の影響から高校の統廃合が進むことも考えられますが、過疎地域の高校にとっては、遠隔授業が高校を存続させる一助となるのではと期待されています。また、過疎地にとどまらず、遠隔授業により特別な支援が必要な生徒に対する個別の学習ニーズへの対応が可能となるほか、授業の中に大学などの専門性の高いすぐれた講義、講演を取り入れる等、より質の高い、バラエティーに富んだ教育を行うことも考えられます。
このように、ICTの活用は、現在の教育や学校のあり方を変える可能性を含んでいるものと期待するところであります。このため、地方公共団体でもICT機器の導入が検討されており、佐賀県では平成25年度までに県立学校の全校、全教室に電子黒板を整備したほか、26年度から新入生全員にタブレット端末を購入させるなど、文部科学省の目指す教育環境の実現に向けて積極的に取り組んでいると聞きます。
このような中、本県の電子黒板の普及状況を見てみますと、小中学校ではほとんどの学校に、県立高校でも2割程度に設置されておりまして、今後とも電子黒板やタブレット端末は一層の普及が進むと見込まれております。しかしながら、導入後の課題として、操作方法が難しい、どう活用していいかイメージが湧かないといった理由から十分に機能が生かされていないケースも多いと聞き及んでおります。
そこで、お尋ねいたします。
県立高校における電子黒板やタブレット端末の利活用の促進にどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
次に、人身安全関連事案に対する今後の取り組みについてお伺いいたします。
平成25年10月に東京都三鷹市において発生した、当時21歳の男が元交際相手の女子高生の自宅に侵入し、帰宅した女子高生を殺害した事件など、社会的に注目を集めているストーカー、DV等の人身安全関連事案は、日々の生活における安全・安心を脅かす卑劣な犯罪として国民、県民の体感治安にも大きな影響を与える一因であると考えております。
このような人身安全関連事案への的確な対応が求められる中、先般の県警の人事異動の新聞記事によりますと、増加傾向にあるストーカー、DV、虐待等に対応するため警察本部に人身安全対策室を新設し、体制を強化するという内容がありました。体制の強化はまことに時宜を得たもので、県民のさらなる安全・安心の確保につながると期待しております。
この種の事案については、検挙されることを顧みず大胆な犯行に及ぶなど事態が急展開して重大事件に発展するおそれもあり、危険性の判断を適切に行い迅速に対応することが必要であります。また、犯人を検挙して終わりではなく、被害者やその家族に対する継続的な保護活動等の事後の対応が必要とも伺っております。県警を初め、対応に当たられる関係機関の皆様の御労苦に対し、県民の一人として心から敬意を表し感謝を申し上げるとともに、来年度からの設置が予定されております愛媛県福祉総合支援センター等の関係機関、団体との連携にもしっかり配慮し、引き続き、県民の安全・安心の確保に向けて、県警にはしっかりと取り組んでいただきたいと考えております。
そこで、お尋ねいたします。
このたびの体制強化も踏まえ、人身安全関連事案に対する今後の取り組みについて御所見をお聞かせください。
次に、特殊詐欺についてお伺いいたします。
昨年の犯罪情勢を見てみますと、治安水準をはかる一つの目安である刑法犯認知件数は、全国では平成14年をピークに12年連続で減少しており、本県においても、統計をとり始めた昭和22年以降、最多であった平成15年に2万7,380件を記録した後、連続して減少を続け、昨年は1万2,599件とピーク時に比べ半数以下となっております。このように戦後最良の治安水準を実現した背景には、県警による犯罪抑止や検挙活動、さらにはそれを支える関係機関、団体の並々ならぬ御努力があることは十分承知しております。
しかしながら、報道によると、全国では昨年の特殊詐欺による被害額が過去最悪の559億4,354万円に上るなど、おれおれ詐欺や架空請求詐欺等の振り込め詐欺事件が急増しております。そのような中、全国的に特殊詐欺対策は強化されてきており、だまされたふりをして現金の受け取りなどの際に犯人を逮捕するだまされたふり作戦など、さまざまな取り組みがなされていると聞きます。
本県においても、昨年の特殊詐欺による被害件数は124件で、前年比で2割増加し被害額は約5億円に上るなど、刑法犯認知件数が減少する中で特殊詐欺による被害が増加しております。本年に入ってからも、県内の高齢者に対して、息子を名乗るおれおれ詐欺や市役所職員を名乗る還付金詐欺等の電話が多数かかっていると伺っております。また、高齢化の進行や核家族化に伴う人間関係の希薄化、さらには個人情報の流出事案の増加等社会環境が大きく変容する中で、この種の特殊詐欺は今後、さらに増加するのではないかと危惧しているところであります。
そこで、お尋ねいたします。
県警におかれましては、刑法犯認知件数の本年の数値目標を昨年よりも1,000件少ない1万2,500件未満に設定し、これを県民に約束されております。これまで以上に、金融機関等関係団体と連携した官民一体となった各種施策に取り組んでいかれるものと期待しております。その中でも今後、件数、被害額ともに増加が懸念されている特殊詐欺について、いかに抑止するかが目標達成のための大きな課題になると考えますが、県内における特殊詐欺の現状とその対策についてお聞かせください。
以上で質問は終わります。
今任期で5名の先輩議員が御勇退されますが、自民党の先輩議員はもとより、党派は違えどもそれぞれのお立場で県民のためにとの思いで議会での論戦を張られるなど、1期生の私には先輩議員から学ぶことも多く、この場をおかりして、これまでの県政発展に対する取り組みに敬意と感謝を申し上げたいと思います。
皆様がこれまで築いてこられたこの愛媛を継承し、明るい未来を築いて次代へと引き継ぐことが私たちの使命だと思います。これからも私自身、県民の皆様からいただいた負託に応えるべく、議員として一生懸命に努めていくことをお誓い申し上げまして、今任期最後の一般質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。

平成27年2月議会一般質問(質問項目)

登壇議会 質問内容
27.2

CLTの普及に向けて、今後どう取り組んでいくのか。
消防団員を確保するため、今後どう取り組んでいくのか。
本県の水田農業の振興を今後どう進めていくのか。
県立高校における電子黒板やタブレット端末の利活用促進にどう取り組むのか。
体制強化も踏まえ、人身安全関連事案に対する今後の取組みはどうか。
県内における特殊詐欺の現状とその対策はどうか。

平成26年9月議会一般質問(全文)

おはようございます。自由民主党の松尾和久でございます。
9月3日、第2次安倍改造内閣が、元気で豊かな地方の創生を掲げ、スタートいたしました。地元の期待を背に、塩崎恭久代議士が厚生労働大臣に就任され、大変うれしく思っております。
塩崎大臣におかれては、初当選以来、地道に実直にライフワークとして取り組んでこられた厚生労働行政の大臣ということで、これまでの経験と実績を発揮され、年金、医療、福祉、介護など、国民の生活に密接にかかわる課題が山積の中、御活躍されることを心から御期待申し上げたいと思います。
また、組閣のあった9月3日の夜のニュースで、株価が組閣前日の2日に200円超、3日も続伸した理由として、塩崎恭久大臣の入閣が報じられたことによって、市場が好感を持ったと報じられておりました。
市場といえば世界の投資家が相手であり、塩崎大臣が世界からそのような反応を受ける政治家であったことを改めて感じ、10年間、秘書としてお仕えした身として誇らしく思いました。
そのような喜びの中、県政の諸課題について、以下、質問をさせていただきます。
まず、巨大地震や台風などの大規模災害にかかわる防災・減災対策の推進についてお伺いいたします。
近年、毎年のように台風や大雨などの自然災害が全国的に発生し、多くのとうとい命や貴重な財産が失われております。
ことしも、8月後半に広島県において、集中豪雨による土石流で甚大な被害が発生しました。本県と交流の深い隣県で起こった災害でもあり、被害状況を告げるテレビから目を離すことができない日々が続きました。
また、8月前半には、台風11号と第12号が2週間にわたり日本各地で猛威を振るい、四国地方においては、降り始めからの雨量が1,000ミリを超える地点も出るなど、記録的な大雨をもたらし、徳島県や高知県に大きな被害の爪跡を残しました。
さらに、このような台風災害などの風水害以上に、現在、県民の脅威となっておりますのが、南海トラフ巨大地震の発生であります。
南海トラフにおいては、1361年の正平地震以降、90年から150年の間隔で大規模な地震が発生しており、国の地震調査研究推進本部では、南海トラフのどこかでマグニチュード8から9の地震が今後30年以内に発生する確率を70%程度とするなど、近い将来、非常に高い確率で地震が発生すると考えられております。
南海トラフ巨大地震は、一たび発生すれば、県の地震被害想定調査にもありますとおり、県下ほぼ全域での震度6弱以上の揺れや沿岸地域での津波浸水などにより、最悪の場合、死者が約1万6,000人、倒壊や焼失する建物が約24万4,000棟、経済被害も16兆2,000億円に上るというように、本県だけでも東日本大震災に匹敵するほどの非常に甚大な被害の発生が予想されております。
巨大地震や台風などの大規模な自然災害は、私たちの貴重な生命や財産を脅かすものでありますが、一方では、東日本大震災の際に、海岸で大きな揺れを感じたら、津波が来るから、各自てんでばらばらに高台に逃げろという「津波てんでんこ」を合い言葉に防災訓練を受けていた岩手県釜石市内の小中学生ら約3,000名が、地震発生後、直ちに避難し、99.8%が生き残ったとして、釜石の奇跡と呼ばれ話題となったことは記憶に新しいところであります。
また、阪神・淡路大震災では、震災直後に倒壊家屋等の下敷きになった人を家族、友人、隣人等が助けた割合は、自力脱出も含めてでありますが、何と98%にも上っているなど、身近な人々によって多くの命が救われているのであります。
このように、大規模災害による被害の軽減を図るためには、県民みずからが自分の安全を守る自助や地域において助け合う共助の推進と、これらを補完しつつ県や市町による公助を進めることが肝要であり、今後とも、県や市町、県民等がそれぞれの立場で防災・減災対策に取り組み、地域の防災力の一層の向上に努めていただきたいのであります。
そこで、お尋ねいたします。
巨大地震や台風などの大規模災害における被害軽減を図るため、今後、県では、市町や県民等との連携のもと、防災・減災対策をどのように進めていくのか、お聞かせください。
続いて、平成29年の開催まで3年となったえひめ国体についてお伺いいたします。
去る7月23日、日本体育協会において、張会長から中村知事に開催決定書が手渡され、本県では、昭和28年に四国4県で共同開催して以来、64年ぶり、初の単独開催となるえひめ国体の開催が正式に決定されました。
えひめ国体と言う以上は全ての競技を愛媛県内で開催するのが本来ではありますが、近年、国体を契機とした道路や体育施設への巨額投資が見直される流れの中で、県外での開催も見られるようになっており、えひめ国体では、県内に競技施設のない水泳の飛び込み、カヌーのスラロームとワイルドウオーター、クレー射撃、馬術の4競技はやむを得ず県外での開催となったと伺っております。
県内で開催する競技は、中村知事のリーダーシップのもと、県と市町が連携してチーム愛媛で準備が進められておりますが、これら4競技は、県内開催では市町が担う部分も含め、県が直接運営に当たると聞いております。
競技会場の設営や大会当日の運営、輸送や宿泊への対応、広報活動やおもてなしなど、その業務は多岐にわたり、県内で開催する競技会の準備一つでも大きな労力を要しているように思います。ましてや、こうした業務をなれない県外で行うことは、大変な労力を要するものと推察しており、十分な体制を整える必要があると考えます。
県外開催であっても、えひめ国体であります。お見えになる方々に、えひめ国体に参加したとの思いを持ってお帰りいただきたいと思うのであります。
そこで、お尋ねいたします。
えひめ国体の県外開催4競技のこれまでの取り組み状況はどうか。また、今後、どのように開催準備を進めていかれるのか、お聞かせください。
次に、みきゃんを活用した情報発信についてお伺いいたします。
近年、全国的にも注目度が高まっている御当地キャラクターですが、このブームの勢いは今でも衰えを見せず、熊本県のくまモンは全国区のキャラクターとして有名になっており、一部報道によると、2年間の利用商品売上高が約1,200億円に達するなど、地元の知名度アップはもちろん、その経済効果は非常に大きなものとなっています。
このような中、本県のイメージアップキャラクターみきゃんのデザインを使用した商品も土産物屋やスーパーなどで数多く見かけるようになるなど、徐々にではありますが知名度も高まっているのではないかと、ファンの一人として大変うれしく思っています。
先般、全国版の朝の情報番組を見ておりますと、本県の観光やグルメとともに、みきゃんが紹介されており、全国の多くの方たちに、みきゃんを、そして愛媛を強く印象づけることができたのではないかと思うのであります。
一方で、昨年の民間シンクタンクの調査では、本県は、都道府県の中で認知度31位、魅力度34位と、残念ながら知名度は決して高くない状況にあります。
ことしは、瀬戸内しまのわ2014や、そのメーンイベントである国際サイクリング大会、道後オンセナートなど、ビッグイベントがめじろ押しであり、みきゃんとともに愛媛の魅力を県内外に強力に発信する絶好の機会となっているので、ぜひ愛媛の知名度向上にしっかり取り組んでいただきたいと思うのであります。
さらに、現在行われているゆるキャラグランプリ2014においても、みきゃんは全国のキャラたちと熱戦を繰り広げておりますが、みきゃんは本県を代表する農産品ミカンをモチーフにしていることから、県名がイメージしやすく、グランプリで露出度を高め、上位の成績を残すことで、本県のさらなる知名度向上につながるものと確信しております。
私も、スマートフォンとパソコンで毎日2回、みきゃんに投票しておりますが、みきゃんは現在5位であります。しかしながら、1位のぐんまちゃんとの票数は20万票余り開いており、皆さんもぜひ毎日の1ポチを御協力お願いします。
そこで、お尋ねいたします。
県におかれては、愛媛の知名度向上やイメージアップを図るため、みきゃんを活用した情報発信にどのように取り組んでいるのか。また、その成果はどうか、お聞かせください。
次に、教員の皆さんの負担軽減、資質・能力向上についてお伺いいたします。
現在の日本は多くの課題を抱えておりますが、世界的に見て日本が豊かな国であることは誰もが認めるところではないでしょうか。この豊かな日本の姿は、教育のたまものであると考えます。このことは、学校現場で御尽力いただいている先生方の努力のおかげであります。
愛媛県では、435校の公立小中学校において、8,000人を超える教員の皆さんが子供たちと向き合い、教育に携わって汗を流してくださっております。
さて、6月26日の新聞各紙に、日本の教員の勤務時間に関する経済協力開発機構OECDの調査結果の記事が掲載され、驚きとともに、教員の方々の御苦労を改めて認識いたしました。
調査結果によれば、日本の教員の1週間の勤務時間は、加盟国34カ国のうち最長の53.9時間ということでした。平均が38.3時間であり、その差は15.6時間、勤務時間が最も短いチリの約1.8倍でありました。また、50時間を超えている国は日本だけであります。
しかし、調査結果には、この53.9時間のうち授業に使った時間が17.7時間であり、実に36.2時間、67%は授業以外の時間に費やされているという内容もありました。
この調査は、中学校の教員を対象としていることから、放課後の部活動などが大きく影響していることは容易に想像ができますし、子供を持つ親としては、放課後や土日などの休みの日まで先生方が子供たちにかかわっていただいていることは大変にありがたいと感謝しております。
しかし、これほどまでに日本の教員は多忙をきわめているという結果が明らかになった以上、何らかの方策を保護者や地域を巻き込んで講じるべきではないでしょうか。
また、8月5日には、教員の平均年齢の低下について報じられていました。これから本県も大量退職者を迎え、経験豊かで資質・能力の高い教員が退職を迎えます。
若年層の割合の増加に伴う教育の質の低下を防ぐには、研修などの充実や一人一人の教員の自己研さんに期待せざるを得ません。研修の時間がふえれば、その分多忙となるわけですから、先ほど述べた教員の多忙と矛盾する事柄であります。これは、知恵と工夫で乗り越えていかなくてはならない課題だと考えます。
教員採用試験が7月23日から本県でも実施されましたが、小中学校で約1,000人の志願者があり、教師を目指して難関にチャレンジいたしました。教師を目指した方は、やはり子供たちと向き合い、ともに成長することを望んでいることと思います。また、そういう姿を保護者や地域も望んでおります。
そこで、お尋ねいたします。
県教育委員会では、OECDの調査結果を踏まえ、授業時間以外の負担を軽減し、より子供と向き合う時間を確保するためにどのような取り組みを行っているか。また、教員の資質・能力向上に向けた研修の実情について、具体的にお聞かせください。
次に、危険ドラッグの現状と取り締まり体制の強化についてお伺いいたします。
愛媛県内の治安情勢は、平成16年以降、刑法犯の認知件数が10年連続で減少し、本年7月末時点の認知件数も昨年の同時期と比較して5.7%減少していると伺っており、治安情勢に一定の改善が見られる背景には、県警による犯罪抑止及び検挙活動にあわせ、それを側面から支える関係機関・団体の御努力のたまものと思われ、感謝を申し上げる次第であります。
他方、最近の全国的な犯罪情勢を見てみますと、危険ドラッグと呼ばれる薬物を使用した者による重大な交通事故等の発生が連日のように報道されているほか、これに起因する健康被害による救急搬送事案や死亡事案も急増しているようであり、危険ドラッグに関する問題は大きな社会問題となっております。
調査したところ、危険ドラッグとは、乾燥させた植物片に合成された薬物の粉末や液体をまぜるなどして製造されたもので、使用者側は、これをパイプによって煙を吸引したり、服用するなどして、体内に取り込んで使用するようです。
その毒性は非常に強く、興奮作用や幻覚作用をもたらすのみならず、呼吸障害や意識障害などを引き起こし、場合によっては死亡することもあるほか、継続して使用することで依存症にもなり得るなど、危険性は極めて高いようであります。
また、危険ドラッグは、その危険性から、使用した本人の健康被害を引き起こすのみならず、事件や事故の誘発により多くの無関係な他人まで巻き込んでいる現状からも、一刻も早い社会からの根絶を強く望むところであり、関係当局におかれては、根絶に向けて徹底した対策をお願いしたいと考えております。
国レベルでは、先般開催された政府の薬物乱用対策推進会議において、危険ドラッグの乱用の根絶のための緊急対策を策定するなどの各種対策が加速度的に進んでおります。
県レベルで打つべき手があるのであれば、即刻かつ的確に手を打つべきであり、このような観点から効果的と考えるのが、捜査当局による徹底した取り締まりによって危険ドラッグを社会から根絶させるということであります。
幸いにも現在までのところ、県内においては、危険ドラッグが関係する事件や交通事故の発生はなく、販売店舗もほとんどないと聞いておりますが、インターネット等でも簡単に入手できることから、今後、県内における蔓延やこれに起因する事件・事故が発生しないとの保障はありません。
当局におかれては、いつ県内で危険ドラッグに関連する重大な事件・事故が起きてもおかしくないとの危機感を持っていただき、取り締まりの手を緩めることなく、県内における蔓延の阻止に向け、万全を期していただきたいと思っているところであります。
その一方で、取り締まり現場に目を向けますと、危険ドラッグに対して薬事法で規制の網をかけても、販売業者側は、その網をすり抜けた違法性を問えない商品をつくって販売するなど、規制逃れが横行しているほか、危険ドラッグを発見しても、覚醒剤等の違法薬物とは異なり、現場において違法性を簡易に検査する鑑定手法が確立されていないことから、現場での検挙ができず、また、鑑定そのものに長期間を要するなど、取り締まり環境は非常に厳しいとも伺っております。取り締まり意欲と阻害要因とのはざまによるジレンマも感じておられるのではないかと感じております。
そこで、お尋ねいたします。
厳しい取り締まり環境の中、社会問題化している危険ドラッグの現状はどうか。また、危険ドラッグの取り締まりを徹底するための取り組みについて、お考えをお聞かせください。
最後に、松山市の水問題についてお伺いいたします。
松山市で、あの大渇水から20年の月日がたちました。当時学生だった私も、夏休みに帰省した際、バケツにためた水をひしゃくでトイレに流したり、お風呂に入る時間が限られていて、給水される時間を基準に生活のリズムを組み立てたりと、松山の方が大変な御苦労されていたことを覚えております。
大渇水からの20年の間、松山市民の節水意識、また、家電の節水技術などの進歩、それに対する補助など、各方面の努力により、大規模な断水は行われずにきております。
平成17年12月に、松山市議会では、不足水量日量4万8,000tを前提に各種の方策を検討した結果、黒瀬ダム未利用水からの松山分水を最優先に取り組むことを決議いたしました。当時、松山市長でありました中村知事も、これを受け、西条市に足を運び、西条の水を守ることを第一に考えながら協議の場を持ち、理解をいただけるよう働きかけをしてこられました。
平成22年には、西条市、新居浜市、松山市、愛媛県の4者による協議会が始まりました。しかしながら、これまでの協議会では、加茂川の水事情や加茂川流域での地下水の低下や塩水化等について議論され、分水に関する議論はなされていないと聞いております。
また、松山市議会の構成は、平成17年に西条分水を決議してから2度の改選があり、当時の議論に参加していなかった議員の皆さんも多くおられます。このような中、松山市議会では、水資源対策検討特別委員会を設置し、不足水量の見直しなど、再度議論を積み上げていくようであります。
人口減少社会に入り、節水への取り組みも進んできた今、改めて議論されることは大変意義があると考えております。
なお、松山市においては、不足水量を算定した長期的水需給計画の目標年次である来年度に向けて、計画を検証するための予算を9月補正で計上しております。
そこで、松山市長時代から取り組んでこられ、知事の1期目の任期最後の議会でありますので、お尋ねいたします。
これまでの西条市、新居浜市、松山市、愛媛県の協議会での議論を踏まえ、今後、松山市が要望している黒瀬ダムからの分水にどのようにつながるのか、また、その見通しはどうか、お聞かせください。
また、ここまで時間が経過した中で、松山市議会において再検討され、西条分水と違った方向性が示された場合、県として、どのように対応されるお考えか、お聞かせください。
最後に、一言申し上げます。
11月16日には、愛媛県知事選挙が行われます。あわせて、私の選挙区である松山市では市長選挙が行われます。
先般、我が自民党県連は、次期知事選において中村知事への推薦を決定いたしました。オール愛媛で誰もが愛顔になるよう諸課題に取り組んでおられる知事が、2期目に向けて真のオール愛媛で力を合わせる体制を構築していただき、その上で県民、県益のためにともに尽くしていきたいと考えております。
また、県都松山の今回の市長戦は、松山の経済状況等、多くの課題が指摘される中で、将来に向かってどのような松山をこれから追い求めていくのか、そのことが問われた大変重要な選挙であります。
ぜひ市民の皆様には、投票という権利を行使していただき、未来の松山づくりに参加していただきたいと思っております。
御清聴ありがとうございました。

平成26年9月議会一般質問(質問項目)

登壇議会 質問内容
26.9

巨大地震や台風等の大規模災害における被害軽減を図るため、今後、市町や県民等との連携の下、防災・減災対策をどのように進めていくのか。
えひめ国体の県外開催4競技のこれまでの取組状況はどうか。また、今後どのように開催準備を進めていくのか。
本県の知名度向上やイメージアップを図るため、「みきゃん」を活用した情報発信にどのように取り組んでいるのか。また、その成果はどうか。
教員の負担を軽減し、より子どもと向き合う時間を確保するため、どう取り組んでいるのか。また、教員の資質や能力の向上に向けた研修の実情はどうか。
危険ドラッグについて 厳しい取締環境の中、社会問題化している危険ドラッグの現状はどうか。
危険ドラッグについて 危険ドラッグの取締りを徹底するための取組みについて、所見はどうか。
松山市の水問題について これまでの協議会での議論を踏まえ、今後、松山市が要望している黒瀬ダムからの分水にどのようにつながるのか。また、その見通しはどうか。
松山市の水問題について 松山市議会で再検討し、西条分水と異なる方向性が示された場合、どのように対応するのか。

平成26年2月議会一般質問(全文)

皆さん、おはようございます。自由民主党の松尾和久でございます。
まず、救急医療体制の維持、再構築についてお尋ねいたします。
これまでも、県議会において地域の救急医療について質問されてまいりましたが、現在、県内でも何とか救急医療体制が維持できていると言われていた松山市においても救急医療体制の維持が喫緊の課題になっていることを踏まえ、その重要性に鑑みて質問させていただきます。
これまでも、県では、救急に限らず医師不足対策が将来の地域医療にとっての最重要課題と捉え、医師確保対策推進事業、救急医療医師確保事業や地域医療医師確保奨学金貸付金制度など、医師不足解消のためにさまざまな施策をとってまいりました。
しかしながら、2004年から導入された新医師臨床研修制度による研修医の大都市への集中が進み、医師の不均衡な地域偏在によって地方での医師確保が困難になる中、劇的に現状を好転させることは難しい状況となっております。また、救急医療の最前線においても、研修医のアルバイトが禁止されてからは、特に休日や夜間の医師不足が顕著になってきています。
松山市内の救急医療の現状を見ても、大学からの医師派遣が困難になってきており、常勤医だけでは体制の維持が難しくなっています。実際、深夜帯の医師が確保できないとして深夜救急を休止せざるを得ない老舗病院も出てきております。輪番のグループ編成がえも行われましたが、本質的な改善はできておらず、この問題は氷山の一角にすぎないという指摘もあります。また、県内各地の内科、小児科の夜間や休日の一次救急医療の現場でも、患者数が増加する一方で出務医師の高齢化が進んでいて、医師の確保は深刻な問題になっています。
松山市内だけでなく、隣接する今治市においても救急を担っているドクターにお聞きすると、もう限界が来ているとの話も出ました。また、八西地域においても曜日によっては救急患者の管内での受け入れが不可能な状態が続いていると聞いています。現在の状況は、救急医療を担っている医師の情熱や使命感によってどうにか維持できている状況であり、救急担当医師の高齢化が進んでいる現状では、それぞれの医師が過労などで倒れた場合には、もはやその日から救急医療のカバーができないとのことです。このような救急医療の状況があと数年も維持できるとは到底考えられません。抜本的な改革が必要とされる理由がここにあります。
また、松山市内で救急搬送されて入院される患者数は、平成20年度では6,296人であったのが平成24年度では7,846人と増加傾向にあります。
こういったことも踏まえ、松山市医師会では平成26年1月5日から救急体制維持のためのモデル事業を開始いたしました。これは、先ほども触れましたように、輪番制病院の1病院が深夜帯の救急担当を辞退するという事態が起こったことで、他の病院の負担が増加し、連鎖的に輪番制を辞退する病院が続きかねないとの危機感から、松山市医師会の外科系、つまり外科、整形外科、脳神経外科の3外科系医師の有志の先生方が協力して、輪番制2病院の休日当番日に要請があれば応援に出務し、輪番制病院の負担軽減を図るものであります。
これも一つの工夫で、現在の努力を評価しなければなりませんが、これのみでは抜本的な解決策にはなりません。医師会の医師の皆さんの努力だけでは今後の救急医療体制の維持は難しくなってくることは明らかな状況の中で、行政もともに議論をし、持続可能な体制構築を図ることが求められていると思います。
現在、例えば中予地区では中予ブロック地区合同救急医療対策協議会が地区内の自治体や消防、医師会などが参加して開催されているようですが、その会議は年1回と聞いております。年1回の会議では現状の報告にとどまり、なかなか今後に向けての建設的な議論は進まないため、踏み込んだ議論をするには県が広域的な視点からリーダーシップをとって、もっと議論にかかわっていく必要があると考えます。
そこで、お尋ねいたします。
このような厳しい救急医療現場の状況を踏まえ、救急医療体制を維持するためにどのように仕組みを再構築するのか、県のお考えをお聞かせください。
また、医師確保対策が喫緊の課題でありながら、かつ将来を見越して息の長い取り組みが必要とされる現状を踏まえると、現在ある人材を有効に活用する施策や愛媛大学医学部地域枠の拡充だけでなく、例えば県外の医学部に入学した愛媛県出身者の帰郷を促す魅力づくりであるとか、県外出身の医学部卒業生を愛媛県に呼び込む施策が必要であると考えます。
さらに、現在の救急医療の崩壊は、単に医師の絶対数の不足ということだけではなく、長時間労働や少ない報酬、訴訟リスクから医学部卒業生が自身の診療科目を選択する際に特定の診療科目を敬遠することによる診療科の偏在が要因の一つになっています。今後の医師確保対策や診療科の偏在について、県の見解をお伺いいたします。
続いて、災害医療体制についてお尋ねいたします。
未曽有の被害をもたらした東日本大震災からはや3年が経過しようとしておりますが、本県においてはその教訓と課題を踏まえて、南海トラフ巨大地震等を想定した防災・減災対策を県政の最重要施策の一つに掲げ、全力で取り組まれていると認識しており、大変心強く感じているところでございます。
しかしながら、県が昨年8月に公表した県地震被害想定調査結果(第一次報告)によると、地震動については南海トラフ巨大地震による最大クラスのもので県下のほぼ全域で震度6弱以上、最大震度7の市町は13市町に及び、津波については最高津波高が21.3m、浸水面積は国の想定の約2.8倍となる1万1,995haとなっております。
また、昨年12月に公表した調査結果の最終報告によると、建物被害は約24万4,000棟、人的被害のうち死者数は約1万6,000人、負傷者数は4万7,000人を数え、また、施設等の直接被害としての経済被害は16.2兆円に上るとの推計結果が出されており、こうした調査結果に鑑みると、防災・減災対策はいまだ道半ばとの感が否めません。
南海トラフ巨大地震等による人的、物的、経済的被害は、県の最終報告でも示されているように、建物の耐震性の強化、家具等の転倒・落下防止対策の強化、津波避難の迅速化などにより大幅に縮小させることが可能であり、行政や関係機関はもとより、県民一人一人がそのことをしっかりと認識し、十分な備えを進めておくことが大切であると考えております。
一方で、どのような事前対策を講じようとも被害をゼロとすることは極めて困難なことであり、災害から生ずるさまざまな被害に対していかに対処、対応するか、できるかが重要であります。中でも人命に直結する災害医療の分野については、死者を減らし負傷者を適切に処置することが最大の使命であり、災害が発生した際、被災地で必要とされる医療が迅速に提供できる体制の整備が県民の安心・安全につながるものと認識しております。
今回の調査結果は、あくまでも最悪のケースを想定したものであるとのことでありますが、正しく恐れるという考えのもと、日ごろから災害医療体制の充実・強化に着実に取り組むことが重要であると考えております。
負傷者の数や医療機関の被災状況、道路や水道等のインフラの損傷状況は、災害のレベルによっても地域によっても異なりますが、予測困難な被害程度に対して柔軟に、かつ的確に対応するためには、地域の特性を踏まえた災害医療体制が必要であり、また、被災地の状況をつぶさに把握し、全県体制で支援する仕組みが不可欠であると思います。
そこで、お伺いいたします。
県では、県地震被害想定調査結果(最終報告)を踏まえて、災害医療対策を今後、どのように進めていかれるのか、お聞かせください。
次に、木造住宅耐震化促進事業についてお尋ねいたします。
愛媛県地震被害想定調査結果(最終報告)によりますと、計測震度6.4の場合、全壊の可能性がある確率は3つの区分、昭和37年以前、昭和38年から46年、昭和47年から55年の間に建てられた木造建築物について、それぞれ71%、60%、41%と高い確率になっております。これに半壊の可能性を加えると、全半壊する確率は3区分とも80%を超えております。一方で、昭和56年以降に建てられた木造住宅の全半壊率は30%台半ばと大幅に減少いたします。
県では、平成23年度6月補正予算で昭和56年5月以前に建築された木造住宅の耐震化を支援する木造住宅耐震化促進事業を初めて計上し、それ以降、平成24年度、25年度と当初予算で事業継続してまいりました。しかしながら、平成24年度では682万1,000円で46件の利用、平成25年度では1月末時点で1,095万円で73件の利用にとどまっており、県の御努力もあり利用者は若干伸びてはおりますものの、県が想定している申請件数には届かない状況となっております。
これまで、私も一般質問でこの木造住宅耐震化促進事業を取り上げてまいりました。その際にも内閣府が公表した南海トラフ巨大地震での被害想定が津波による被害よりも建物倒壊による被害者の数が甚大となると予想されている一方で、耐震化を行えばその数は激減するとの調査結果を踏まえ、耐震化の重要性を訴えてこの事業の活用を県民にどのように進めていくのか御答弁いただいたところであります。
また、建設委員会においても耐震化に通常150万円から200万円ほどの費用がかかると言われる中で、補助上限が60万円のところを増額してでも県民の皆さんに命を守る投資として耐震化をしていただき、本事業を活用していただく方がよいのではないかとも訴えてまいりました。
そこで、お尋ねいたします。
木造住宅の耐震改修工事費用に対する補助の上限額を平成26年度当初予算案で拡充しておりますが、拡充した目的とその内容についてお聞かせください。また、これまでも技術者への講習会や地震対策講座などを通じて県民の皆さんへ耐震化の効果や改修事例を紹介するなど、利用促進に向けて周知を図ってこられておりますが、制度の利用向上を図るには業者の皆さんへのより一層のアプローチも必要であると考えます。利用促進策をどう考えておられるのか、あわせてお聞かせください。
次に、耐震化という観点で特定建築物耐震化の促進についてお尋ねいたします。
平成25年11月25日に施行された改正耐震改修促進法では、1981年以前に建設された病院、店舗、旅館等の不特定多数の者が利用する建築物及び小中学校、老人ホーム等の避難弱者が利用する建築物のうち、大規模なもの等について、所有者に対し、耐震診断の実施とその結果の報告を義務づけ、所管の行政庁において当該結果の公表を行うこととなりました。
しかし、民間の企業にとって耐震性が不十分ということが公表されれば、企業経営にとって死活問題になりかねないとの懸念を持っております。このことは、昨年7月の建設委員会でも補助制度などの充実を図っていただきたいと要望し、対応を検討するとの答弁もいただいておりました。
そこで、お尋ねいたします。
今回の法改正により平成27年12月31日までに耐震診断と報告が義務化された民間建築物の診断費用に対する補助に係る予算を本年度9月議会で計上し、今議会では診断費用に加えて耐震改修工事に係る費用の一部を補助する予算案を計上しております。本県における診断が義務化された民間建築物の現状とその耐震化の促進にどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
次に、担い手への農地集積についてお伺いいたします。
御案内のとおり、国は昨年12月、農林水産業・地域の活力創造プランを取りまとめ、新たな農業・農村政策の4つの改革の一つとして、今後、10年間で担い手の農地利用が農地全体の8割を占める農業構造の確立などに向け、農地中間管理機構を創設し、担い手への農地集積、集約化を加速化させようとしております。
一方、本県農業を顧みますと、平成22年農林業センサスでは、農家数は5万234戸と、この20年間で35%減少、また、75歳以上の基幹的農業従事者の割合が31%を占めるなど、農業者の減少と高齢化が進むとともに、耕作放棄地もこの20年間で10%から22%に拡大するなど、人と農地を取り巻く環境は一層厳しさを増している状況にあります。
特に、生産条件が不利な中山間地域や島嶼部、急傾斜地の樹園地を多く抱える本県において、こうした人と農地の問題を解決するためには、生産現場や関係機関等が一体となり、不利な条件を克服しながら担い手を育て、農地集積を進めていくことが強く求められております。
こうした中、県におきましては国のプランにいち早く反応し、来年度から新たにスタートする農地中間管理機構として、現在のえひめ農林漁業担い手育成公社を大幅に拡充させ、機能を強化した業務体制により意欲ある担い手が耕作しやすい環境で農地の借り手となるよう、生産条件の整備へ取り組みを強化する方向であると聞いており、人・農地プランの作成、見直しとあわせ、担い手への農地の集積が促進され、本県農業の持続的な展開が図られるよう大きな期待を寄せているところであります。
そこで、お伺いいたします。
本県の担い手への農地集積の状況と農地中間管理機構の活用など、今後、農地集積にどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
次に、スポーツイベントの誘致に対する取り組みについてお伺いいたします。
先日開催された愛媛マラソンは、全国のマラソン大会の中で人気ナンバーワンに輝くまでの大会に成長し、愛媛を代表するスポーツイベントとして毎年大変な盛り上がりを見せております。このような中、ことし10月には瀬戸内しまのわ2014のメーンイベントとなる国際サイクリング大会が開催されるほか、2017年にはえひめ国体が控えているなど、本県におけるスポーツへの関心がかつてないほど高まるものと考えます。
また、先般閉幕したソチ冬季オリンピックにおいては、本県出身の青野令選手が2大会連続となる出場を果たし、さらに6年後の2020年には東京でオリンピック・パラリンピックが開催されることになっており、今から青野選手のようにオリンピックでの活躍を夢見る若者や地元選手の活躍を期待する県民も少なくないと思います。
今後、えひめ国体を成功させるとともに東京オリンピックで本県選手が活躍するためには、行政や競技団体などが一丸となってさらなる競技力の向上に取り組んでいかなければなりません。折しも、東京オリンピック・パラリンピックの開催決定を受け、早くも全国各地の自治体で事前合宿の誘致等に向けた動きが活発になってきております。トップクラスの選手が本県で合宿や競技大会を行うことになれば、レベルの高い技術などを間近に見ることができる貴重な機会となり、選手の競技力向上や本県のスポーツ振興に寄与することはもとより、えひめ国体に向けた県民の機運の盛り上げにもつながるものと考えます。
そこで、お伺いいたします。
2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催が決定し、全国的に事前合宿等の誘致活動が活発になってきている中、他地域に誘致活動でおくれをとらないために、県として事前合宿やスポーツ大会などの誘致にどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
最後に、いじめ問題についてお伺いいたします。
平成23年10月に起きた滋賀県大津市の中学2年生のいじめによる自殺問題は、学校や教育委員会の対応が厳しく問われるなど、社会に大きな影響をもたらす事件に発展し、さらに、この事件をきっかけに全国各地で同様の事案が相次いで明らかとなりました。
昨年12月に公表された文部科学省の全国調査結果によると、平成24年度に全国で認知されたいじめの件数は約19万8,000件と、平成23年度の2.8倍に増加し、いじめの定義が見直された平成18年度以降、最多の認知件数となりました。本県においても公立学校では761件のいじめの認知があり、平成23年度から34件増加したと伺っております。
このような中、安倍内閣では教育改革を最重要課題の一つに掲げ、昨年1月の教育再生実行会議において、安倍首相はいじめや体罰に起因して子供のとうとい命が絶たれる痛ましい事案は断じて繰り返してはならないと、いじめ対策に早急に取り組む強い決意を示し、平成25年6月21日に与野党6党の提出によるいじめ防止対策推進法が成立、同年9月28日に施行されたところであります。
この法律は、いじめの防止等のための対策に関する基本理念を定め、国及び地方公共団体や学校等の責務を明らかにし、いじめ防止のための基本的な方針の策定や組織体制づくりなどを定めることにより、いじめ防止対策を総合的かつ効果的に推進することを目的としております。
同法では、国に対してはいじめ防止基本方針の策定が義務づけられるとともに、地方公共団体にはいじめ防止基本方針の策定が努力義務とされ、国においては昨年10月11日にいじめ防止等のための基本的な方針が策定されたところであり、本県においても速やかに対応する必要があるものと考えます。
また、児童等の生命、心身または財産に重大な被害を生じさせるなどの重大事態への対処について規定されており、あってはならないことですが、本県において重大事案が発生した場合に、教育委員会のみならず県全体で対応する体制を整備しておくべきではないかと考えます。そして何よりも、このような重大事態に至る前に、いじめを抑止することやいじめを起こりにくくする学校づくりなど、未然防止の対策にさらに力を注いでいくべきだと考えます。
そこで、お伺いいたします。
県では、いじめ防止対策推進法の施行を踏まえ、今後、いじめ防止対策の充実・強化にどのように取り組むのか、お聞かせください。
以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

平成26年2月議会一般質問(質問項目)

登壇議会 質問内容
26.2

医療問題について 救急医療体制を維持するために、どのように仕組みを再構築するのか。
医療問題について 医師確保対策や診療科の偏在について、どのように考えているのか。
地震被害想定調査結果の最終報告を踏まえ、災害医療対策を今後どのように進めていくのか。
耐震化の促進について 木造住宅耐震化促進事業を拡充した目的とその内容はどうか。
耐震化の促進について 木造住宅耐震化補助利用促進のため、どのように取り組んでいくのか。
耐震化の促進について 耐震診断が義務化された民間建築物の現状はどうか。また、特定建築物の耐震化の促進にどのように取り組んでいくのか。
本県農業の担い手への農地集積の状況はどうか。また、今後農地集積にどのように取り組んでいくのか。
東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿やスポーツ大会等の誘致にどのように取り組んでいくのか。
「いじめ防止対策推進法」の施行を踏まえ、今後いじめ防止対策の充実・強化にどのように取り組むのか。

平成25年9月議会一般質問(全文)

皆さん、おはようございます。
自由民主党の松尾和久であります。
7月に行われた参議院議員選挙において、自民党は改選定数1の1人区で29勝2敗と圧勝し、単独で改選定数121の過半数を超えました。非改選議席を合わせると、自民・公明両党で参議院の過半数122を確保し、参議院で与党が少数のねじれ国会は解消されました。安倍首相は、安定した政権運営を進める基盤を得たことになります。
しかしながら、得票数を見てみると、必ずしも自民党の得票数が伸びているわけではありません。このことを自覚し、ねじれ国会を解消した以上は、再び国民の皆さんに信頼される政治をしっかりと着実に行っていかなければなりません。
安倍内閣では、経済再生を一丁目一番地の政策目標に掲げ、昨年12月の政権発足以来、デフレからの脱却、経済再生に取り組んでまいりました。
防衛面でも、2013年版防衛白書では、先頭に立って領土、領海、領空を守ると宣言した安倍首相の強い意向も反映して、「既存の国際法秩序とは相容れない独自の主張」、また、「力による現状変更の試みを含む高圧的とも指摘される対応」などの強い表現で、海洋権益をめぐって周辺国と対立する中国を批判いたしました。
また、9月12日には、政府の有識者会議、安全保障と防衛力に関する懇談会が首相官邸で初会合を開き、外交・安全保障政策の中長期的な指針となる国家安全保障戦略に関する議論をスタートさせました。政府は、この懇談会の議論を年内に策定する国家安全保障戦略や防衛大綱に反映させる方針です。
こうした我が国の領土・領海を守るためには、これからの日本はどうあるべきなのか、国民全体での議論が必要な時代が来たと感じています。
そこで、まず、領土・領海に関する教育についてお伺いいたします。
私は、8月6日から8日にかけて、先輩議員の戒能県議、三宅県議、そして松山市議会の原市議と一緒に、尖閣諸島へ漁場調査も兼ね視察に行ってまいりました。
8月6日夜、石垣市議会議員で尖閣諸島へ16度の上陸経験がある仲間均議員とともに漁船に乗り込み、22時、石垣島を出航いたしました。真っ暗な海の上に満天の星空が広がり、寝たり起きたりしながら航行すること7時間、8月7日午前5時、尖閣諸島の一つ、南小島の沖合に到着いたしました。
到着後、海上保安庁の巡視船からおろしたゴムボートが、我々の漁船に付き添うように警備に当たってくれました。しばらく釣り糸を伸ばし、船長が漁を行いました。10余りの釣り針のついた釣り糸を水深200mから300mに垂らし、引き上げます。一度に5匹の魚が釣り上げられるなど、尖閣諸島周辺の海域が豊かな漁場であることを感じました。
そして、午前7時ごろ、水平線のかなたから姿をあらわしたのが中国公船の海警であります。海警の船と我々の間には必ず海上保安庁の巡視船が割って入り、守られながら漁を行いましたが、時間とともに中国公船の海警が4隻にふえてくるなど、次第に漁どころではなくなりました。
それから翌日の午前11時に我々が尖閣諸島海域を離れるまでの28時間、我々の漁船に対して中国の海警は威嚇行動を取り続けてきました。その間、海保の巡視船も10隻が中国の海警に対して領海内から退去するよう再三警告を行いながら、我々を守ってくださいました。
しかし、中国の海警からも、我々に対して大きな汽笛を何度も鳴らしたり、スピーカーを使って、ここは中国の領海であり、直ちに退去せよなどと警告をしてくるなど、テレビなどを通じて見たのではなく、現実に目の前で繰り広げられている光景に、今の時代に日本の領海でこのようなことがあっていいのかと怒りを覚えました。
戦後、日米安保条約のもと、平和な時代を享受してきた日本でありましたが、今回の視察を通じて、今後、国の防衛に関して今までどおりの認識で本当にいいのだろうかと考えるようになりました。
国の防衛については、他国と領海を接していない本県なども含め、どのようにすれば子供や孫の世代にこの平和な日本を引き継いでいくことができるのか、国民全体で真剣に議論をする岐路に立っているのではないかと考えます。
そうした議論を進める上でも、領土・領海について正しい認識を持つことが必要であります。北方領土、竹島に関しては、現在、他国によって不法に占拠されており、この現状を正しく認識し、返還に向けて行動できる国民の育成が必要であると考えます。また、尖閣諸島に関しても、政府の見解のように我が国の固有の領土であり、将来にわたって正当にその領有を主張していく必要があると考えます。
学校では、学習指導要領に沿って、小学校、中学校、高等学校でそれぞれの発達段階に応じて領土・領海に関して学ぶと伺っておりますが、今回の視察で、尖閣諸島海域で中国公船が当たり前のように領海侵犯を繰り返し、日本の漁船や海上保安庁に対して中国の領海であると居丈高に主張している現場を目の当たりにしたとき、領土・領海についての教育の重要性を改めて感じました。
そこで、お伺いいたします。
本県における領土・領海に関する教育は、現在、どのようになされているのか、お聞かせください。
また、領土・領海の現状について子供たちが正しい知識を身につけることができるよう、例えば副読本を作成、配布するなどしてはどうかと考えますが、あわせて御所見をお聞かせください。
次に、障害者就労施設等からの物品や役務の優先調達についてお伺いいたします。
国や地方公共団体等による障害者就労施設等からの物品や役務の調達の推進を図ることにより、障害者就労施設等で就労する障害者等の自立の促進に資することを目的とした障害者優先調達推進法が昨年6月27日に公布され、本年4月1日に施行されました。
この法律では、国は、障害者就労施設等の受注の増大を図るため、障害者就労施設等から優先的に物品等を調達するよう努めることとされており、本年4月23日には、総合的かつ計画的に物品調達等を推進するための基本的方向を定めた基本方針が閣議決定されました。今後、この基本方針に則して、各省庁では毎年度、調達目標等を定めた調達方針を作成、公表することとなっております。
また、地方公共団体に対しましても、国と同様に、調達を推進する物品や調達目標を定めた調達方針を毎年度作成、公表するとともに、調達実績を公表することが求められております。
現在、県内には、約180カ所の就労系障害福祉サービス事業所があります。そこでは、一人一人の個性に合った働く場として、障害のある人が喜びや生きがいを持って社会参加を実現するとともに、社会的なハンデを乗り越え、持てる力をフルに生かし、試行錯誤を重ねながらも多くの仲間や社会に支えられ、いろいろな商品づくりやサービス提供に励んでおります。
その結果、魅力ある商品や質の高いサービスが提供されておりますが、せっかく生み出した製品やサービスも、民間企業との厳しい競争の中で、経営基盤の弱い就労系事業所は契約を獲得するのもなかなか難しいのが実情であります。
このような状況の中で、県におかれては、9月2日付で障害者優先調達推進法に基づく愛媛県調達方針を作成、公表されましたが、これは全国都道府県の中でも比較的早期の取り組みであり、障害者就労施設等からの物品調達等の推進に前向きに取り組む姿勢を県が示されたことは、障害者の経済的な自立を促進する上でもまことに心強いことと考えております。
これを機に、それぞれの地域において可能な範囲で障害者就労施設等から物品を調達することにより、障害者が安心して暮らせる共生社会が実現できるよう、大いに期待するものであります。
なお、強いて言えば、県の調達方針における調達目標は前年度を上回ることとなっておりますが、もっと具体的な数値目標を掲げて取り組んでいかなければ、障害者の皆さんの自立の促進に資するまでにはならないと考えます。
また、県としては都道府県の中でも比較的早期の取り組みではありますが、県だけでなく、県下20市町においても早期に調達方針を策定、公表していただきたいと思うのであります。
調達に関する具体的な取り組みとして、岡山県では、県庁内でも各障害者就労施設が何をつくっているか余り知られていないため、施設ごとの製品や値段を紹介したリストを作成し、各課に配布するとともに、大量発注に対応できる共同受注窓口があることもPRし、各課から発注の相談があれば窓口に取り次ぐなどしているとお聞きいたしました。
そこで、お伺いいたします。
今回作成した調達方針を実効あるものとするためにも、今後、県はどう取り組んでいくのか、お聞かせください。
次に、高齢者市場の開拓に向けた県内企業による新商品開発への支援の取り組みについてお伺いいたします。
内閣府の平成25年版高齢社会白書によりますと、平成24年10月1日現在、我が国の65歳以上の高齢者人口は過去最高の3,079万人となり、高齢化率は約4人に1人の24.1%となっており、とりわけ本県においては高齢化率が27.8%と全国を上回り、27年後の2040年には38.7%まで上昇すると推計されております。
申し上げるまでもなく、既に日本の消費者市場は高齢者という視点を抜きにしては語れない状況になっており、これまでも機能を基本的なもののみに絞ったり、ボタンの凹凸を大きくした商品が販売され、ベストセラーになっている高齢者向け携帯を初め、数多くの商品が開発されています。
民間の調査機関が一昨年に発表したレポートによれば、2011年の60歳以上の消費支出額は101兆2,000億円にも上り、日本の個人消費全体に占める割合は44%で、高齢者の消費支出は今後も毎年1兆円規模で拡大していくと予測されております。
こうした高齢者市場をターゲットにした新商品開発にさらに力を入れて取り組んでいくことが、本県産業の振興につながることは疑う余地もありません。
しかし、一言で高齢者市場といっても、高齢者は健康、所得、キャリア、価値観等の違いにより極めて多様なニーズを持っており、そのどのニーズにターゲットを絞って新商品開発を目指していくのかということが重要になりますが、私は、新技術に基づく新商品を開発しようという発想だけではなく、顧客である高齢者などのニーズをしっかりと把握し、協力を得ながら、県内企業が持つ既存の自社商品をより高齢者向けの商品に改良していくことがビジネスチャンスを拡大する近道ではないかと思っています。
県におかれては、これまでも県内企業による県産品の機能性成分などを生かした健康食品の技術開発を支援してこられておりますが、今後は、高齢者のニーズに対応し、高齢者の生活の質向上に役立つ新商品を県内企業が数多く開発できるよう、さらなる積極的な支援を期待する次第であります。
そこで、お伺いいたします。
今議会にも関連予算が計上されておりますが、今後、ますます拡大が見込まれる高齢者市場の開拓に向けた県内企業による新商品開発への支援について、県のこれまでの取り組み状況と今後の対応についてお聞かせください。
次に、県の消費者行政の取り組みについてお伺いいたします。
政府は、本年6月21日に、消費者庁発足後初の法定白書となる平成25年版消費者白書を閣議決定いたしました。それによると、消費生活相談の総件数は減少傾向にある一方で、高齢者の相談は増加しています。平成24年度は平成19年度と比較して34.7%増加しており、高齢者の消費者トラブルがより深刻化している実態が明らかになったところであります。
本県におきましても、平成24年度に県の消費生活センターに寄せられた相談件数は3,345件に上っています。また、件数が前年度より減少する中で、70歳以上の方からの相談が唯一増加しているほか、最近急増している健康食品の送りつけや依然として多い金融商品に関する相談は、いずれも60歳以上の方からの割合が約9割を占めており、金融商品にかかわる相談で金額が確認できた平均契約金額は約1,600万円ということであります。
ちなみに、全国の相談件数は約85万件であり、また、消費者庁の調査では、被害を受けた人で誰にも相談しなかった人の割合が約3割に達するとされており、とりわけ高齢者を中心に十分な救済が図られていないのではないかと強く危惧するものであります。
国において平成21年9月に創設された消費者庁は、消費者行政の司令塔として、消費生活相談でどこに相談してよいかわからない場合に利用できる全国共通の電話番号による消費者ホットラインの整備や、全国の消費生活センター等で受け付けた相談の情報ネットワークシステムの刷新、さらに、地方消費者行政活性化基金の財源を措置するなど、全国の消費者行政の育成・強化に取り組んできました。
県内でも、この基金を活用して、市町の相談窓口機能の体制整備や県の消費生活センターの中核機能の強化などを図っていると聞いておりますが、消費者トラブルは依然として絶えません。
家計消費は経済全体の約6割を占めると言われておりますが、インターネットの普及等を背景とした新たな商品サービスの出現や高齢化の進展など、消費者を取り巻く状況が変化する中、県民が安心して消費生活を営める環境を整えることが大切だと考えるのであります。
そこで、お伺いいたします。
県では、現在、消費者被害に対応するため、どのような取り組みを行っているのか。また、今後、どのような考えで取り組んでいくのか、お聞かせください。
次に、教育現場の問題についてお伺いいたします。
今、小学校、中学校ともに、先生が体調を崩すことが多いとお聞きいたします。
若い先生のお話を聞いてみると、新任で学校現場へ配属された際、子供への授業に関すること以外にも、学校行事や地域とのかかわりなど、初めて経験することが多いとのことです。そこで、わからないことを上司や同僚の先生に聞こうとしても、皆それぞれ忙しくてなかなか聞くことができず、仕事がたまる一方で、精神的に疲れてしまうと聞いています。
そういったこともあり、新人の先生が学校現場に出てすぐに多くの仕事を抱えるなど、仕事量に対応し切れないとのことでした。現実、10年、20年前の学校現場と比べ、先生方の負担はふえる一方だとの声を多く聞きます。
子供たちの教育に携わり、愛媛の将来を担う子供を育てたいとの思いで教員採用選考試験を突破し、教育現場に立ったとき、精神的に病を抱えてしまい、胸に描いていたような活躍ができないのは残念なことであります。
2月議会で我が党の住田議員が教員の心の病への対応についてただしたところ、理事者からは、平成24年度において、管理職等に対するメンタルヘルス研修の拡充や保健師増員による相談体制の強化、心の相談窓口カードの全教職員への配布等に取り組んだとの答弁がありました。
そこで、お伺いいたします。
県教育委員会は、教員の精神的な病について、現状をどう把握し、どのように対応しているのか。また、昨年度の取り組みの実績はどうか、お聞かせください。
また、文部科学省の平成23年度公立学校教職員の人事行政状況調査によると、教員が1年間の条件附採用期間を経て正式採用とならなかった者が、平成21年度に全国で317名、22年度に296名、23年度に315名おり、そのうち精神疾患で依願退職した者が21年度83名、22年度91名、23年度103名と徐々にふえ、全国的に見れば、23年度では、1年でやめてしまった教員の約3分の1が精神疾患を理由としているとのことであります。
このようなことから、一部では、教員の選考について、教員としての適格性をより高い精度で見るべきではないかとの指摘もあります。
そこで、お伺いいたします。
本県の教員採用選考試験において、適格性や忍耐力、精神力を含めた人間性をどのように見ているのか、お聞かせください。
最後に、文化財保護の取り組みについてお尋ねいたします。
去る8月10日、松山市道後湯月町にある一遍上人ゆかりの宝厳寺で火災が発生し、本堂に安置されていた重要文化財、木造一遍上人立像が焼失いたしました。
私も何度か宝厳寺を訪れた際、一遍上人立像を見せていただいたことがあります。和尚さんも気さくな方で、一遍上人のお話などをユーモアを交えながらお話しくださいました。
この道後の宝厳寺に重要文化財である木造一遍上人立像が安置されていたことは、松山市民でも余り認知されていませんでしたが、観光名所の一つになり得るスポットであり、今回の火事でけが人がなかったことは不幸中の幸いでございましたが、先人が長い年月守ってきたかけがえのない文化財が失われてしまったことは痛恨のきわみであります。
文化財はそれぞれの地域の歴史や文化を物語る地域の財産であり、県内には、国宝の宝庫と言われる今治市の大山祇神社を初め、県都松山市の松山城や道後温泉、萬翠荘、新居浜市の産業遺跡、南予の古い町並みなど、すぐれた文化財が数多くあります。
国の登録有形文化財に登録される内子町の旭館では、6月に45年ぶりに映画が上映されたところであり、町並みの保存はもとより、地域の活性化にも一役買っています。
また、昨年12月、八幡浜市の日土小学校が戦後の学校建築としては全国で初めて国の重要文化財に指定されたことは記憶に新しいところであります。
日土小学校は、中校舎が昭和31年、東校舎が昭和33年に八幡浜市の職員であった松村正恒氏により設計されましたが、校舎で学ぶ子供たちが快適に過ごせることを最も重視して考えられており、戦後の新しい教育を行う空間をいち早く実現しています。
平成16年9月に台風被害を受けて屋根が吹き飛び、耐震性や老朽化の問題もあり、地元で建てかえか復元保存かの議論が起こりましたが、八幡浜市の英断により、平成20、21年度の間に必要な安全基準を満たしながら建築当時の姿を忠実に保存再生されました。八幡浜市が保存再生工事の詳細な報告書を作成し、地域が一丸となって建築学会や国へアピールを続けていき、このことが国の重要文化財指定につながったところであります。
私も建設委員の一人として委員会視察で訪問させていただきましたが、国の重要文化財に指定される少し前の平成24年10月に、歴史的建造物や文化遺産の保護・保全を目的とする非営利団体ワールド・モニュメント財団のモダニズム賞を受賞するまでの地元の皆さんの取り組みのお話などをお聞きし、日土小学校が地域の誇りとして大切に思われながら守られていることを感じました。
現在も、重要文化財であることを誇りに学校が守られ、何よりも子供たちの学びの場としての環境を重視しながら、学校の夏休みなどには内部を公開し、全国から多くの人が訪れるなど、地域のシンボルとして欠かすことのできない重要な財産となっています。
先人が残してくれたこれらの貴重な文化財を火災や盗難から守り、大切に後世に伝えていくことは、県民全ての重要な使命であります。
そこで、お伺いいたします。
今回の松山市宝厳寺での重要文化財の焼失という事態を踏まえ、今後、防火・防犯を含め、文化財の保護にどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
以上で私の質問を終わります。
質問の中でも申し上げましたが、今回、尖閣諸島海域への視察は大変意義深いものがありました。政治は、やはり現場へ足を運び、みずからの目で確認し、耳で聞いて、肌で感じることが大切だと改めて認識いたしました。今後とも議員として信頼されるよう、現場へ出て努力してまいりたいと思います。
御清聴ありがとうございました。